米国、ブタの皮膚を初めて人間に移植することに成功

2019年11月14日 09:36

印刷

記事提供元:スラド

 taraiok曰く、

 遺伝子組み換えを行った豚の皮膚を人間に移植することについて、米FDA(食品医薬品局)が認可を行った(MediumSlashdot)。人間に対して動物組織を移植する異種移植実験が米国で認められたのは初めてだという。

 この移植用皮膚はボストンに本拠を置くバイオテクノロジー企業XenoTherapeuticsによって開発され、「Xeno-Skin」と呼ばれている。皮膚の移植は一時的なものであり、患者自身の皮膚が成長したら取り外されるという。すでにマサチューセッツ総合病院において1人のやけど患者に移植が行われ、現時点では免疫応答の誘発や動物ウイルスの感染といった問題は発生していないという。

 米国政府のデータによれば、現在113,000人以上が臓器移植を求めて待機している。しかし、1日20人ほどが必要な臓器の提供が間に合わずに亡くなっており、この分野には高い将来性があるという。

 スラドのコメントを読む | サイエンスセクション | バイオテック | サイエンス | 医療

 関連ストーリー:
豚から人間への心臓移植が3年以内に実現の見込み、まずは今年腎臓移植が行われる 2019年08月26日
ラットの体内でマウスのすい臓を作製しマウスに移植することに成功 2017年01月31日
豚の細胞を人体へ移植する実験、ニュージーランドでゴーサイン 2008年10月23日

※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

関連キーワード

関連記事