アキラナカ、2020年春夏コレクション発表 クラシシズムを日本の美意識から見つめ直して

2019年10月26日 10:49

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記事提供元:ファッションプレス

 アキラナカ(AKIRANAKA)の2020年春夏コレクションが発表された。シーズンテーマは「THE RETURN ELEGANCE / エレガンスの復帰」。

■クラシカルなエレガンスを追及

 今シーズン、アキラナカが取り組んだのは洋服に本来の美しさを取り戻すこと。新しい提案を追い求めるあまり過剰なミックススタイルが主流になり、洋服本来の美しさが置き去りにされてしまっている昨今のファッションに疑問を呈し、“クラシシズム”から得られるエレガンスにファーカスしたコレクションを展開していく。

■1930年代ヨーロッパのスタイルを再解釈

 クラシカルなエレガンスを表現するにあたって試みたのは、ヨーロッパにおける1930年代のファッションを現代的に再解釈すること。今季はドットやボーダーといったパターンや、Iラインのシルエット、ウエストマークなど1930年代を象徴するスタイルを取り入れたアイテムが、コレクションのベースとなっている。

■日本の美意識を取り入れて

 こういったアイテムをモダンに昇華するために採用したのが、日本人の美意識を取り入れるというアプローチ。たとえばボーダーのテキスタイルとリネンメッシュのファブリックを繋ぎ合わせることによって新しいウエストマークを表現したドレスは、陶器の破損部分を修復する“金継ぎ”にインスピレーションを得たものだ。ブラトップのストラップとして採用したリボンは“水引”に着想しており、色とりどりのリボンを何本も束ねて結び合わせている。

 フロントにリボンを配したホワイトのワイドパンツ、ノーカラージャケットなどは、日本の武道着を彷彿とさせ、クリーンな印象ながらどこか内に秘めた力強さを感じさせるものだ。ポルカドットには、あえて水玉を均一に並べないイレギュラーなオリジナル模様を採用することで、予定調和を裏切っている。

※本記事はファッションプレスニュースから配信されたものです。ファッションプレスでは、ブランド、デザイナー情報、歴史などファッション業界の情報をお届けしています。

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