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マツダ3の苦悩 プレミアムブランドを目指して (1/2) スカイアクティブX の遅れ
「MAZDA3ファストバック」(画像: マツダの発表資料より)[写真拡大]
マツダ3が売れない。北米市場の営業損益は2018年第1四半期(4~6月)127億円の黒字から、2019年第1四半期(4~6月)は、12億円の赤字に転落。販売台数が前年同期比15%減となったからだ。そのためマツダの業績全体で、2019年の第1四半期(4~6月)の営業利益は、2018年同期に比べ79%減の69億円となってしまった。世界全体でも不調だが、とりわけ北米市場の低迷は響いた。
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マツダは、現在プレミアムブランドを目指して、営業政策も転換中だ。安売り屋からの脱却をしようとしているのだが、マツダ3を10%程度前モデルより値上げしたのは、失敗であったのかもしれない。
2019年4~6月のアメリカにおけるMAZDA3の累計販売台数は1万3300台となった。これは、当初の販売計画を約3000台下回る結果となってしまっている。世界的なSUV人気に伴ってセダンの人気が下がっていることが痛いが、マツダが目指すプレミアムブランドに向けた販売網の整備が、未だ済んでいないのが響いているのであろうか。
マツダは、アメリカで果敢に2016年から販売網整備を進めている。「販売網クレンジング」と呼んで「顧客満足度を重視」し、値引きによって売るのではない販売店に絞っている。そのため2016年635店舗から、2018年572店舗まで販売店を削減した。
また、マツダ車以外のメーカーの車を売る販売店を整理し、マツダ車専売店が73%になるまで増やしている。これらの販売網整備の途中の苦しみなのであろうか。
マツダが販売網整備に着手した理由は、グローバルで156万台の生産規模で生き残っていくために、ベンツやBMWなどのようにプレミアムブランドになる方策が必要だからだ。
現在は「我慢のしどころ」とばかりに、全社を挙げて「スカイアクティブテクノロジー」第2ステップを進めているところだ。その第1弾がマツダ3であり、続く第2弾はCX-30である。
これらは、第1ステップの車種とは違い、新しい2つのプラットフォームを使用し、新技術を身にまとって登場している。しかし、その革新的とも思われる技術、すなわち「スカイアクティブXエンジン」や、「節々で衝撃吸収するボディ」とも言うべき新発想の技術が、商品価値としてユーザーに伝わらないのだ。
スカイアクティブXエンジンはSPCCIと呼ぶ、スーパーリーンバーンエンジンだ。つまり、超希薄燃焼によって燃料を節約し、しかも爆発力が強く、ディーゼルのようにトルクが強く出るエンジンを目指している。しかし、搭載が遅れているのが気になるところで、開発が順調でないのであろうか?このエンジンの搭載は来年になるようだ。現在のマツダの目玉技術であるだけに残念だ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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