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トウガラシの辛味を変化させる遺伝子を発見 京大などの研究
様々な変異型pAMTによるトウガラシの辛味レベルの調整。(図:京都大学発表資料より)[写真拡大]
トウガラシの辛みは、辛味成分カプサイシノイドの含有量によって決まる。その含有量の決定に関わる遺伝子を、このたび京都大学、岡山大学、城西大学の共同研究グループが発見した。
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トウガラシは中南米を原産とするナス科トウガラシ属の植物である。俗に唐辛子と呼ばれるのは、その果実、もしくはそこから作られた辛味香辛料のことだ。
トウガラシと呼ばれる植物には多くの品種がある。比較的有名な話であるが、実はピーマンも辛くはないがトウガラシの一品種である。同様にシシトウ、パプリカなどもそうだ。
もちろん辛いトウガラシもあり、日本ではタカノツメ、ハラペーニョなどが有名である。なおこれは余談となるが、沖縄の島唐辛子、タバスコ、ハバネロは同じトウガラシ属ではあるがトウガラシとは異なる種である。
さて、これまでトウガラシの辛味を決定する遺伝子は分かっていなかったため、カプサイシノイド含有量の異なるトウガラシ同士を交雑し、その後の代で偶然に生じた「求める辛さの」トウガラシを選別することで育種するということが行われてきた。
しかし今回の研究では、トウガラシのカプサイシノイド生合成量を決定する遺伝子に着目して研究が行われた。まず、カプサイシノイド生合成の量を決定する「蛇口」のような役割を果たす遺伝子として、pAMTなるものがある。
このpAMTを欠損させたトウガラシは、カプサイシノイドをほとんど含まなくなり、代わりにカプシノイドを合成するようになる。
研究の結果としては、イントロンにおけるトランスポゾンの挿入位置のわずかな違いによってトウガラシの辛味レベルは変化する、ということが分かったという。
今後、この研究の成果によって、トウガラシの品種改良が効率的に行えるようになることが期待される。
研究の詳細は、The Plant Journalに掲載されている。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る)
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