モスバーガー、タイの事業を拡大へ 5年で5倍超への出店目指す

2019年4月5日 12:31

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タイのバンコクにあるモスバーガーセントラルワールド店。(画像:モスフードサービス発表資料より)

タイのバンコクにあるモスバーガーセントラルワールド店。(画像:モスフードサービス発表資料より)[写真拡大]

 モスバーガーは2007年からタイに進出している。しかし、店舗数は現在までで8店にとどまり、大幅な成長は実現していない。しかしタイでは経済成長が著しいため、同国の電子部品メーカーであるKCEエレクトロニクスのピターン・オンコーシット社長兼CEOをパートナーに迎え、今後5年で45店舗への拡大を目指すという。

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 モスバーガーは日本で生まれたハンバーガーチェーンであるが、2019年3月末時点で371の国外店舗を運営している。最初に展開したのは台湾で、1991年から現在までに265店舗を数え、拡大に成功するとともに店舗数で観れば他を圧倒する。タイへの進出はシンガポール、香港についで4エリア目だったのだが、前述のように2007年以来8店舗と、成長はかんばしくない。

 モスバーガーのタイ1号店は2007年3月、タイの首都バンコクの繁華街にある「セントラルワールドプラザ」内の「セントラルワールド店」である。この店舗は現在も健在である。環境に配慮して、コールドドリンクはグラス、ホットドリンクは陶器で提供するスタイルになっているという。

 モスバーガーのタイでの展開にあたっては現地パートナーがもともといたのだが、2016年に提携関係を解消、以来モスフードサービス1社が中心となって事業を継続していた。今回、ピターン・オンコーシット氏からの出資を受け入れ、新たな体制が生まれたことになる。

 ちなみにピターン・オンコーシット氏は、グローバル企業KCEエレクトロニクスの経営に携わるほか、個人としてもコスメブランドやアパレルブランドを多数手掛けており、特に韓国のコスメブランドのタイ事業を買収して短期間で成功させた実績があるという。

 モスバーガーはこの合併により大幅な店舗拡大をすすめ、アジアの幅広い地域での確固たるチェーンとしての地位を目指していくという。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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