もはや登録乗用車を超えた軽自動車か 日産、新型「デイズ」発売

2019年3月28日 20:24

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デイズハイウェイスター(画像: 日産自動車の発表資料より)

デイズハイウェイスター(画像: 日産自動車の発表資料より)[写真拡大]

  • デイズX(画像: 日産自動車の発表資料より)
  • デイズハイウェイスター(画像: 日産自動車の発表資料より)
  • プロパイロット(画像: 日産自動車の発表資料より)
  • インテリジェント アラウンドビューモニター(画像: 日産自動車の発表資料より)
  • 踏み間違い衝突防止アシスト(画像: 日産自動車の発表資料より)

 日産自動車は28日、軽自動車「デイズ/デイズハイウェイスター」を5年9カ月ぶりにフルモデルチェンジして全国一斉に発売することを発表した。

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 「デイズ」は、日産自動車と三菱自動車の合弁会社NMKVのマネジメントのもとに企画された軽トールワゴンであり、三菱自動車からは「eKワゴン」として販売されている。

■数々の荒波を被りながらも、軽自動車の常識を破ったデイズ

 今やセレナ、ノートと並ぶ日産の主力車種となったデイズは、2013年に発売された初代から、その軽自動車の枠を超えた上質な内外装と低燃費によって、スズキ、ダイハツ、そしてホンダに続く軽自動車第4の勢力として存在感を示した。

 しかし、2016年4月に発覚した、生産を担当する三菱自動車の燃費不正改ざん問題によりデイズシリーズの4車種が一時販売中止となるなど大打撃を受けている。さらにゴーン前会長の逮捕など、日産車全体に有形無形の影響が降り注いでいた。

 今回発表された新型「デイズ/デイズハイウェイスター」は、新体制になった日産と三菱にとって初の新型車となるだけに、両社の力の入れようは初代の時よりも力が入っている。

■プロパイロットとマイルドハイブリッド設定!

 刷新された内外装はこれまで以上に重厚感があり、軽自動車とは思えない質感の高さがうかがえる。そして注目は、日産が登録乗用車のセレナ等に採用する自動運転技術の「プロパイロット」の採用と、マイルドハイブリッドシステム「スマートシンプルハイブリッド」を採用したパワーユニットだ。

●プロパイロットはハイウェイスターに

 新型「デイズ」に採用されたプロパイロットは、セレナ等と同様に単眼カメラによるシステムとなり、ハイウェイスターの上級モデル「プロパイロットエディション」に標準される。

 それ以外のハイウェイスターにはオプションで装着可能となるなど、プロパイロットの装着はかなり限定されるものの、インテリジェント・エマージェンシーブレーキなどの先進安全機構は全車が標準装備となる。

■マイルドハイブリッドの燃費は29.4km/L~

 また、新たにリチウムイオンバッテリーを搭載した「スマートシンプルハイブリッド」は、モーターアシストによる力強い走りと燃費の向上に貢献することとなった。このハイブリッドシステムはハイウェイスター全グレードに採用された。

 デイズ標準車はJC08モード29.4km/L~、スマートシンプルハイブリッド搭載のデイズハイウェイスターが29.8km/L~となっている。

 気になる価格はデイズ標準車が127万3,320円~145万6,920円。デイズハイウェイスターが、146万9,980円~177万8,760円となっている。

■新型デイズのまとめ

 数々の新技術はハイウェイスターに集中してしまったのが気がかりな新型デイズ。それでもSRSカーテンエアバッグシステムなども全車に標準装備されるなど、登録乗用車も軽自動車も変わらぬ安全性能を持たせたことは称賛に値する。

 あとは、デイズ以上に斬新なスタイルで注目される三菱の「ek」シリーズの動向が気になることと、ホンダのN-BOXに販売台数でどこまで近づけるかというところだろう。(記事:田中秀雄・記事一覧を見る

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