村田製作所、社会福祉法人と保育所を開設 社員専用も併設

2019年3月5日 19:11

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 総合電子部品メーカーの村田製作所(京都府長岡京市)は4日、地元の社会福祉法人と協力し、住民を対象とした認可保育所と従業員の子供を対象とした企業主導型保育事業所を併設した複合型保育園を開設すると発表した。今年4月に開園する予定で、病気やけがから回復期にある子供が利用できる病後児保育施設も併設するという。

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 同社によると、JR長岡京駅に近い土地約2000平方メートルを取得し、地元の社会福祉法人桜桃福祉会に有償で貸与。同会が保育所を開設・運営する。駅の近くながら、自然に恵まれ、園内には畑や果樹園を整備するという。

 開設されるのは、地域住民を対象にした認可保育所「さくらんぼ保育園」(定員110人)と社員の子供を対象にした企業保育所「かえで保育園」(定員30人)で、かえで保育園には病後児保育施設を併設する。

 近年、保育所の待機児童が問題となっているほか、出産・育児休暇を取得した社員のスムーズな職場復帰を支援する態勢の構築が企業に求められるようになったことから、同社は保育所の開設を進めてきたという。

 保育所を運営する桜桃福祉会は、地域の子育て支援活動をしてきたNPO法人「いんふぁんとroom さくらんぼ」が母体となり、開設に合わせて設立される。同法人は2015年4月から、0歳から2歳児を対象にした小規模保育園(認可保育施設)を運営してきたが、6年間、子供たちを見守ることができる施設が必要だとして、保育所運営に乗り出すことになった。

 保育所の開設について村田製作所は、「待機児童の解消に向け地域に貢献するとともに、社員が育児休業からスムーズに職場復帰できる環境を整えることで社員の多様な働き方を支援していきたい」としている。

村田製作所グループでは、島根県出雲市の出雲村田製作所が昨年5月、子育てをしながら働く従業員のために同グループ初の企業内保育所「muRataゆめの森保育園」を開設すると発表。今年4月から、従業員の子供を受け入れることにしている。

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