【取材レポート】 「ミャンマー政府投資当局者による合同記者会見」に潜入取材

2019年2月25日 15:17

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記事提供元:フィスコ


*15:17JST 【取材レポート】 「ミャンマー政府投資当局者による合同記者会見」に潜入取材
2019年2月12日(火)16時から、東京・芝公園の東京プリンスホテル11階会議室「ピオニー」で、ミャンマーの政府投資当局者3名による合同記者会見が開催された。主催したのは、日本アセアンセンターである。3名の政府投資当局者は、東京と大阪で開催予定の「ミャンマー投資フォーラム」に出席するために来日したものである。この日、メディア関係者(出席者は7名)にミャンマーの投資環境や体外経済対策などについて、説明をおこなった。

54社の日本企業がミャンマーに進出
口火を切ったのは、ティラワ経済特別区(SEZ)管理委員会副委員長のニラ・チョー氏。住民の移転委員会の委員長も務める。ティラワ経済特区が開業したのは5年前で、彼女は、ティラワ経済特区の委員長の直接の指示のもとで活動を行っている。現状では、活動自体は順調に推移しているという。SEZがフレンドリーインベストメントにつながってほしいと願っているという。

ニラ・チョウ氏
「すでに、629ヘクタールを整備し、18カ国から105社がミャンマーに進出しており、そのうちの54社が日本企業である。日本とティラワ経済特区の深いつながり感じる。重要なのはインフラ整備で、港や電力、水、インターネットの整備などを円借款で行っっている。また、ストックサービスも整備している」
ティラワ経済特区の事業が順調に進んでいることから、ヤンゴンをはじめ、国全体の発展の促進につながっている。たとえば、雇用機会の創出や国全体のサービスの質の向上、住民移転の促進や住民の補償問題も、国際基準に則ったかたちで促進できている、という。これも、日本のJAICAの協力があったればこそだと、日本政府関係者に対して感謝の言葉を述べた。そして最後に、「今後、2000ヘクタールの整備を予定しており、日本の投資家の皆さんに安心してミャンマーに投資をしてほしいと思います」と述べた。
日本はもっと重要なパートナー
次に説明を始めたのは、投資・対外経済関係省投資企業管理局局長であるアウン・ナイン・ウー氏。

アウン・ナイン・ウー氏
ミャンマーは2018年に経済政策を変更し、「東へもっと目を向ける方針」を掲げ、日本をはじめ、韓国やASEAN諸国との交流を深め、ミャンマーへの投資の促進を勧めている。そのためには、法整備や規制緩和が必要で、投資法や会社法の改正を行い、投資家により魅力的で、利益の上がるような制度の導入を図っている。また、投資の方針をして3つを掲げている。アウン・ナイン・ウー氏はこう語る。
「投資の政策方針を新たに3つ掲げています。それは、『より開放的で』『より自由化』『透明性』です。自由化ということで、外国企業の参入ができるようになりました。2017年には教育機関が、2018年には卸、小売業、さらに銀行の自由化も進みました。2019年には保険業にも開放しています」
ミャンマーの経済、社会経済の発展のためには、日本は重要なパートナーの一つである、と彼は強調する。そのため、日本の大企業だけではなく、中小企業からの投資の促進にも取り組んでいる。
規制緩和が進行中
最後に話を行ったのは、ミャンマー商業省消費者局局長であるミン・ルウィン氏。

ミン・ルウィン氏
ミャンマーでは現在、経済改革が進んでいると、ミン・ルウィン氏は、冒頭で述べる。そして商業省は、ミャンマーはWTOの加盟国として、正しく貿易を推進しているかどうかを管理、監督するのが役割の一つであり、自由貿易協定が履行されているかどうかも管理、監督する立場にある。さらに、主要業務は貿易の促進であり、そのためには、規制の緩和や市場拡大、情報の提供、人財の育成などを勧めている。また、民間企業の活動を促進するために、国家レベルの原則を設け、たとえば、金融、防衛kの促進、情報の開示など、その原則を周知徹底させているところである。
現在、貿易面でとくに力を入れているのが、豆類、油、※、木材、観光業に重点をおいて、貿易活動を促進している。そして、ミン・ルウィン氏は最後にこう結んだ。
「ミャンマーでは、貿易を促進するために、市場経済システムに則り、規制の緩和を進めている」
ミヤンマーと聞けば、アウンサンスーチー氏の名前がすぐ出てくるし、ロヒンギャが国際問題になっている。更に、政治的には未だに軍政というイメージが抜けない。しかし、経済改革が現在、猛スピードで進行中で、これからの投資先としては非常に有望な国の一つである。投資家にとっては見逃せない国ではないだろうか。


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