AIとドローンの組み合わせは無限の可能性 「風」に弱い特性は克服が必要

2019年1月26日 20:04

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■コンクリートの寿命は50~60年

 コンクリート建造物の老朽化は大問題になっている。首都高速道路の橋げたなど、老朽化の補修は急務だ。コンクリートは完璧に施工できれば千年でも持つそうだが、完璧な施工など出来るわけもなく、微細なヒビが入り、空気が侵入して酸化が進む。鉄筋に酸化が達すると錆びる。錆びると膨張するので、コンクリート内部の鉄筋が周りのコンクリートを破壊してしまう。日本のビル、マンションなどのコンクリートは、50~60年ほどで鉄筋に酸化が届く計算で建てられている。

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■AIとドローンで事故は防げる

 計算でも、半世紀たつと鉄筋コンクリートの大半は限界に達する。しかし、外壁を空気や雨にさらさず、微細なヒビをふさいでいると耐用年数は延長できるのだ。マンションの大規模修繕はこれが主たる目的なのだ。高速道路の橋脚やトンネルの天井などの崩落は即事故に繋がる。点検が進められているが、人力では大変な作業で効率が悪い。そこで、ドローンのカメラで撮影すれば作業ははかどり、その画像をAIで解析すると点検が出来るかもしれない。将来は、AIで「打検」して音も聞き分けられる可能性もある。またレントゲン検査などもできるようにして、修理もロボットで作業できるようになるのだろう。

■北九州市の取り組みは、ゼネコンの体質を変えられるのか

 北九州市は、検査業者で官民チームを作り、開発を始めた。学校などの建築物の点検精度と効率化を進めている。将来は、他の都道府県にも技術を提供していくと言う。これは、大手ゼネコンが積極的に進めなければならない研究だが、どうしたことか大手ゼネコンは修繕に熱心ではないのが通例だった。その体質が、「まとまった工事」を得意とする体質にしているのであろうが、今、望まれるのは「箱もの」建設ではなく、メンテナンスなのだ。国家の体質を変えていかないと、日本のインフラの老朽化は予算もつかず窮地に追い込まれる。いや、現在すでに窮地なのであろう。

■ドローンの弱点である「風」を克服できるのか?

 今後、この分野でもAIとドローンの作業に期待するが、ドローンの実用性には「風に弱い」ことで制限が出来てしまっている。きわめて軽い物体が空中に浮かぶので風に弱いのは仕方がないところだが、技術開発も進んできたことで、検査だけでも出来るようにして危険を回避してほしいものだ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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