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伊藤園、「緑茶」のインフルエンザ予防効果を“うがい”以外でも確認
今年もインフルエンザが猛威をふるう季節となった。会社ぐるみで感染予防に取り組んでいるケースも多くあるだろう。それほど対策に注目が集まるインフルエンザについて、伊藤園(東京都渋谷区)は、「緑茶を飲む」ことでも予防効果が期待できると発表した。静岡県立大学薬学部(静岡市)との共同研究によって得られた成果であり、このほか、「新型インフルエンザ」の感染抑制にも効果があることを確認したという。
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■緑茶成分の摂取でインフルエンザ感染リスク低下
同社らは、新型インフルエンザが猛威をふるった2009年11月から2010年4月にかけて、医療施設の職員 197人を対象に試験を実施。対象を2つのグループに分け、片方には緑茶成分である「カテキン」と「テアニン」を含むカプセルを、他方にはそれらを含まないカプセルを5カ月間摂取してもらった結果、緑茶成分入りグループでは4.1%(97人中4人)、他方グループでは13.1%(99人中13人)が発症したという。すでに、風邪やインフルエンザの予防として、緑茶で「うがい」することは広く知られているが、これらの結果から「飲む」ことによる効果も示されたことになる。
■新型インフルエンザにも効果
ほとんどの人に免疫がないことから、出現すると世界規模で大流行を引き起こすことがある「新型インフルエンザ」。緑茶成分はこれについても感染を抑制することが確認された。
緑茶の中に最も多く含まれる「エピガロカテキンガレート(EGCg)」を使用し、培養細胞に新型インフルエンザウイルス(H1N1型)を用いて評価を実施。その結果、EGCgは、抗インフルエンザ薬で用いられる「アマンタジン」と呼ばれる成分よりも低い濃度で、新型インフルエンザウイルスの感染を抑制した。
さらに、緑茶に含まれる「カテキン」以外のポリフェノール「ストリクチニン」でも同様の研究を行った結果、EGCgの効果を上回る感染抑制力を確認。緑茶にはこれら以外にも様々な成分が含まれていることから、抗インフルエンザ作用をもつ成分はほかにも存在する可能性があるとした。(記事:西舘妙子・記事一覧を見る)
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