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パナソニック、電動アシスト自転車で米国市場に参入 中国市場も視野に
電動アシスト自転車スポーツタイプ「Xシリーズ」(写真:パナソニックの発表資料より)[写真拡大]
パナソニックは7日、米国のケント・インターナショナルと協業し、米国市場で電動アシスト自転車の開発・販売を開始すると発表した。加えて同日、中国の北京モバイク・テクノロジーとIoT電動アシスト自転車分野で協業の可能性を検討することも発表した。
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自転車産業振興協会は10月16日、経産省や財務省の発表を出所とした自転車生産動態・輸出入統計を発表。2017年の自転車の生産台数は89万850台だが、内訳では電動アシスト自転車が56万8,025台と63%を占める。他方、輸入の自転車数は670万6,566台と生産台数の7倍以上となっている。需要が大きい子供用自転車や買い物用自転車などは輸入に頼る一方、流行のマウンテンバイクも輸入に依存する結果だ。
加えて、2018年8月までの電動アシスト自転車の生産台数は38万3,828台となり、全体の割合では昨年よりも高い68%を占めている。
販売実績に関しても電動アシスト自転車は好調だ。GfKジャパンは2月16日、全国のGMS、ホームセンター、家電量販店の電動アシスト自転車の販売動向を調査。2017年の電動アシスト自転車の販売は前年度に比べて、台数・金額ともに10%超の伸長を見せる。特記すべきは、電動アシスト自転車のバッテリーの大容量化が進展。12アンペアワー以上のものが主流になったことである。この大容量化は、一回の充電で40キロメートルから60キロメートルの長距離走行を可能にする。
これから見えるのは、電動アシスト自転車は国内生産でも十分に利益を生み国際競争力が高い証であろう。加えて、電動アシスト自転車で重要な技術は、リチウムイオン電池などの二次電池であり、パナソニックは二次電池の技術力とトップシェアを背景に、電動アシスト自転車市場でも国内シェア1位だ。
●パナソニックの電動アシスト自転車の海外進出
今回の発表2件は、米国市場への進出のための業務提携と中国市場への進出を視野に置いた業務提携である。
ケント・インターナショナルは、米国全域の自転車店に自転車や部品を供給する傍ら、20カ国以上へ輸出実績を持つ。電動アシストクロスバイク「XU1」とスポーツ電動アシスト自転車「ベロスター」をベースにした米国専用モデルをケント・インターナショナルに供給。2019年度より販売を開始する。また、2021年度までには、プレミアムな電動アシストマウンテンバイクなど北米市場の需要を加味した新たなモデルを開発・販売する。
北京モバイク・テクノロジーは、自転車シェアリングサービス「モバイク」を運営する。中国の主要都市のほかシンガポール、イタリア、英国で事業を展開。昨年8月には、札幌でも「モバイク」事業を展開している。
●電動アシスト自転車(パナソニック、海外進出)のテクノロジー
今回の提携にはパナソニックの持つ二次電池技術と電動アシスト自転車ノウハウに新たな付加価値を生む。(記事:小池豊・記事一覧を見る)
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