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「はやぶさ2」リハーサル3回目、ターゲットマーカ投下に成功 最低高度を更新
第3回リハーサルで撮影されたリュウグウ (c) JAXA[写真拡大]
宇宙航空研究開発機構(JAXA)では、23日~25日にかけて、小惑星探査機「はやぶさ2」本体のタッチダウンリハーサル3回目となる「TD1-R3」が行われた。前回14日~16日に行われたリハーサル2回目(事実上1回目)「TD1-R1-A」と同様に、小惑星「リュウグウ」に対し下降するとともに、今回は初めてターゲットマーカをリュウグウ表面に投下した。ターゲットマーカは、探査機の高度約13メートルで分離された。また、はやぶさ2本体の今回の最下点は高度約12メートルと、最低高度を更新することが出来た。
【前回のリハーサルは】はやぶさ2、リュウグウ地表最下点に到達 タッチダウンリハーサルで
「TD1-R3」の様子はYou Tubeなどの生放送で、中継された。ターゲットマーカを投下し、フラッシュという機能でマーカを光らせ、周りの反射している岩と区別するという。はやぶさ2がターゲットマーカを観察し、その様子はドップラデータによりモニターされ、管制塔の全員で見守っていた。しばらくすると、管制塔から歓声が上がり拍手がおきた。
直径10センチメートルのボール状のターゲットマーカは、はやぶさ2にA~Eまで5個搭載されており、今回、分離したのはBになる。ターゲットマーカには、一般の人から、プロジェクトに寄せられた名前が書かれたシートが入っている。寄せられた名前は全部で約18万人となり、5個それぞれに、全員分の名前が記録されたシートが入れられている。
前回の「TD1-R1-A」では、9月の1回目のリハーサルで行う予定であった内容が再度トライされた。まず、高度計測機器LIDARから低高度計測機器の「レーザ・レンジ・ファインダ(LRF)」に、問題なく切り替わるかを確認した。これは、LIDARによる高度計測が、低高度では使用することが出来なくなるため、LIDARからLRFに切り替えて、リュウグウ表面からの高度確認と、撮影をすることが必要になるからだ。
リュウグウの高度50メートルまでの管制塔による航法誘導は、「MINERVA-II1」や「MASCOT」分離の際に、10メートル間隔で出来ることがわかっていた。「TD1-R1-A」では、低高度40メートル以下での航法誘導が、どのくらい可能であるかの確認も行われた。低高度40メートル以下の航法誘導の精度実績は、小惑星地表に対して10.8メートルであった。
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