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米Cloudflare、海賊版サイト「漫画村」の運営者を開示
漫画海賊版の配信を行なっていたWebサイト「漫画村」はコンテンツ配信に米Cloudflareが提供するコンテンツ配信ネットワーク(CDN)サービスを利用していたことが知られているが、日本の山口貴士弁護士らが米国において同社に対する訴訟を起こし、その結果としてCloudflareらが「漫画村」の運営者に関する情報を開示したとBuzzFeedが報じている。
記事によると訴訟は6月に起こされており、裁判所がCloudflareに「課金関係資料」の提出を求める令状を発行。これによって同月中にCloudflareが情報開示を行なったという。また、支払いはPayPal子会社経由で行われていたようで、PayPal子会社に対しても同様に令状を発行、7月に「サーバー契約者の氏名(ローマ字)や住所、メールアドレス、携帯電話番号、IPアドレス、サーバーレンタル代」といった情報が開示されていたとのこと。
この住所を元に調査を行い、この契約者の本名などの情報が分かったという。大阪弁護士会の壇俊光弁護士や作家で投資家の山本一郎氏からの情報提供もあったとのこと。この情報を元に、刑事告訴と損害賠償請求を求める民事訴訟を起こすとのこと。
出版社側からはCloudflareが運営者の情報を出すことはありえないといった意見があったが(カドカワ・川上社長のブログ)、インターネットユーザー協会幹事の中川譲氏は「クラウドフレア社は、Transparency Reportを見ても遵法的な情報公開を必要十分に行っている会社に見えました」、山本一郎氏も「クラウドフレア社はもともとちゃんと削除してくれる業者のひとつ」と述べているように意見が対立していた。
また、国内でも10月9日付で東京地裁がCloudflareに対しキャッシュファイル削除と発信者情報開示を命じる仮処分を決定している(弁護士ドットコムNEWS)。
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