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スバル・XVにPHEV追加 トヨタ・THSII改造を搭載 スバル、トヨタファミリーの具体化
いよいよスバルがPHEVを発売することとなったようだ。これで、アメリカ・カルフォルニア州をはじめとした排気ガス規制に対応するようだ。トランプ大統領の命令で規制が後退するとの観測もあるが、スバルは現在、北米市場に依存しており、計画通りの動きである。
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トヨタはスバルの株式を17%程度保有しているようで、HVの技術提供は以前から予測されていた。昨年からスバル・XV、アメリカ名クロストレック(CROSSTREK)に搭載すると発表されていた。このような情報の小出しは営業戦略であるとみられるが、2018年に発売となればすでに生産に入っているはずで、仕様はすべて決まっているのが事実であろう。
日経 xTECHなどの報道などによれば、トヨタ・THSII(トヨタ・ハイブリッド・システム)を改造したものとなるようだ。これはプリウスなどが搭載する「トルクミックス・システム」で、現在、世界最高の効率を誇るトヨタ自慢のメカニズムだ。2モーターシステムで、クラッチやATを必要としない。「電気式CVT」とトヨタのカタログに表記されていたが、それだと誤解も多いようで「電気式無段変速」と表記されるようになってきた。ディーラーの営業マンも、トヨタの「お客様相談室」も、このシステムを説明できないのは情けない。トヨタ全体の「ガバナンス」として、知識を教育すべきだろう。何しろトヨタが世界に誇る「THS(トヨタ・ハイブリッド・システム)」なのだから。
スバルは、FF・横置きエンジンシステムのこの装置を、縦置きボクサー(水平対向)エンジンに取り付けたようだ。レクサスブランドのFR・縦置きエンジンシステム用の改造ではないようだ。THSIIについては、THSで遊星ギアを使った発電機と駆動用モーターの一軸配置をやめて、並列配置として409mmから362mmに幅を縮めることに成功している。このため、縦型配置のボクサー・エンジンでもエンジンルームに収められたのかもしれない。
このトヨタの「トルクミックス・システム」は、現状では世界最高の効率を示しており、各メーカーが使いたいところであろう。クラッチ、トルクコンバーターなどを必要とせず、発電機側の電気抵抗をコントロールすることで、無段変速を実現するきわめてシンプルな構造だ。車重やスペースなどに寄与するメリットは計り知れない。「HVは部品点数が多くなる」デメリットを、このシステムは補ってしまっている。この長所はあまり宣伝されないが、当のトヨタ社員が理解できていなくてはセールストークにもならないだろう。
スバルはこのシステムを得て、自社の特徴である「シンメトリカルAWD」を貫き通すことが出来る。これは、スバルがトヨタグループに参画するのはやむを得ないとしても、独自性を持って存在感をアピールできることとなる。トヨタはこのシステムを使う車両が増えれば、何らかの形で開発費の償却を早めることが出来て、資金量に良い影響をもたらすことが出来る。サプライヤー体制を考える上でも有効な手段だ。必ずしもグローバル発注とするのがメリットとは限らない。
トヨタのTHSII専用エンジンの熱効率は41%に達している。スバルのボクサー・エンジンのHV専用エンジンとしての熱効率向上も願い、トヨタのHVシステムのさらなる発展も願うには、良い協力関係になるのだろう。日本仕様のスバル・XV PHEVは2019年に登場予定のようだ。
スバル・グローバル・プラットフォームは、EVには対応していないようだが、HVまでは対応しているようだ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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