NYの視点:FOMC本年3回目の利上げに踏み切る、利上げ見通し据え置き、成長見通し引き上げ

2018年9月27日 07:39

印刷

記事提供元:フィスコ


*07:39JST NYの視点:FOMC本年3回目の利上げに踏み切る、利上げ見通し据え置き、成長見通し引き上げ
米連邦準備制度理事会(FRB)は連邦公開市場委員会(FOMC)で市場の予想通り政策金利(フェデラルファンドFF金利の誘導目標)を、0.25ポイント引き上げ2.00-2.25%に決定した。

声明では、憶測通り「金融政策は緩和的」との文言を声明から削除した。その他、「労働市場は強まった、経済活動は強い」との判断で、インフレは依然2%前後で、「インフレ期待はほぼ変わりなし」とし、経済やインフレ判断で前回からほぼ変更はなかった。パウエルFRB議長は会見で、「声明での緩和的の文言削除は政策変更ではない」と確認。「予想に一致しているとの判断をあらわす」と説明した。

注目の金利予測でもFRBメンバーは2018年あと1回の利上げ、2019年は3回の利上げ予想を維持した。成長見通しは、2018年が3.1%と、前回6月の2.8%から、2019年は2.5%と、前回2.4%からそれぞれ引き上げられた。2020年は2.0%に据え置き。新たに加えられた2021年の予想は1.8%。

パウエル議長は成長見通しを引き上げた理由として、減税や財政策が成長を引き上げると説明。関税の影響もまだ、見られないと加えた。成長は2019年からペースが鈍化すると見ており、2021年は再び2%割れの成長を予想している。市場では利上げ打ち止めの時期のめどが立ってきた。

●「金融政策は緩和的」との文言を声明から削除。

パウエルFRB議長は、「緩和的の文言削除は政策変更ではない。予想に一致しているとの判断をあらわす」と説明した。


●FOMC予測

スタッフは2018年、あと1回の利上げを予想。2019年は3回の利上げ予想を維持

国内総生産(GDP)
2018年:3.1%(6月2.8%)、2019年2.5%(2.4%)、2020年2.0%(2.0%)、
2021年1.8%、長期1.8%(6月1.8%)」
「2018年PCE2.1%(2.1%)、2019年2%(2.1%)、2020年2.1%(2.1%)、2021年2.1%」
「金利2018年2.4%(2.4%)、2019年末3.1%(3.1%)、2020年3.4%(3.4%)、
2021年末3.4%、長期3.0%(前回2.9%)」《CS》

関連記事