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NASAの火星探査車Curiosity、メモリー保存データを送信できないトラブル
火星探査車Curiosityがメモリーに保存したデータの多くを送信できなくなるトラブルが発生し、NASAジェット推進研究所(JPL)の技術チームが調査を進めているそうだ(Mars Science Laboratoryの記事、The Registerの記事)。
問題が発覚したのは9月15日(土曜日)の夜。この週末は、8月にCuriosityの岩石サンプル採取用ドリルでは掘削できない非常に硬い岩石が確認されたVera Rubin Ridgeの地質学的歴史を探るため、ドリルの改造後初の掘削を実施したLake Orcadieに戻って岩石サンプルの採取を行う計画だったという。
Curiosityはメモリーに保存したデータに加え、中継オービターまたはDeep Space Networkのアンテナに接続しているときにはリアルタイムのデータを送信することも可能だ。Curiosityの状態を含むリアルタイムのデータは正常に送信されており、技術チームは診断に必要な詳細データが受信できるよう対象を拡大した。しかし、送信可能なデータ量には限りがあるため、診断にはしばらくかかる見込みだ。
技術チームでは24日と25日にリアルタイムで送信されるどのデータが有用か話し合い、電源が入ったままになっている科学調査用機材の電源を切るコマンドを送信したそうだ。さらに、メインコンピューターを診断するため、バックアップコンピューターを使用する準備を進めている。このバックアップコンピューターはSol 200にトラブルが発生するまでメインコンピューターとして使用していたもので、問題は修正済みとのこと。
技術チームが問題の修正に取り組む一方で、Curiosityの科学チームはこの時間を利用してVera Rubin Ridgeで収集したデータを精査し、次の掘削地点の検討を行っているとのことだ。
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