働く男性の肥満に平日の生活リズムが影響 花王が解明

2018年9月11日 17:14

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生活リズムと肥満者との関係 (花王発表資料より)

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 花王のパーソナルヘルスケア研究所は11日、身体活動量計を用いた生活リズムの分析により、職域(働く)世代の男性に関して、平日の生活リズムが肥満に関連していることを明らかにしたと発表した。

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 分析には、2014~2017年に歩行測定を行った1,544名の中で、データ分析期間の70%以上で活動量計を装着していた1,454名(男性:1,092名、女性:362名)のデータを用いた。分析期間は平日20日間および休日8日間とし、各日を8分割した3時間毎の平均歩数と、内臓脂肪面積、身体活動量、食習慣アンケート結果を解析した。生活リズムは、通勤する平日と休日を、身体活動量が高い状態となる通勤時間帯、就業時間中、深夜帯等にパターン化した。その上で、生活リズムのパターンごとに、肥満者の割合を算出して、生活リズムと肥満の関係を解析した。肥満者は、内臓脂肪面積が100平方センチメートル以上とした。

 その結果、職域世代の男性(20~50代)では、平日の生活リズムと休日の生活リズムとの組み合わせパターンと肥満には相関があり、肥満傾向の高い生活リズム、肥満傾向の低い生活リズムが明らかとなった。平日の通勤時間帯の身体活動量が高い人で、休日も朝、夕、夜のいづれかの時間帯でも身体活動量の高い人は、肥満者の割合が少ない傾向にあった。また、平日の深夜帯に身体活動量が高い人は、肥満者の割合が多く、その中で、休日の生活リズムがフラットや昼に高いパターンの人は、肥満者の割合がより多い傾向にあることもわかった。

 この研究内容は、9月7日から9日、福井県で開催された第73回日本体力医学会大会にて発表された。

 花王は、今後も身体活動量計を活用して、日常生活における身体活動量の変化パターン(生活リズム)と健康との関係を解析し、「KaoみんなのGENKIプロジェクト」情報などに役立てていくという。

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