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額の深いシワは心血管疾患の可能性 フランスの研究
●年齢とともに深くなる額のシワ、原因は年齢だけではない
2018年8月に、ミュンヘンで開催された欧州心臓学会において、額のシワと心臓の関連性についての研究結果が発表された。
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年齢とともに深くなる額のシワは自然の現象であるが、実際の年齢よりも深いシワを持つ人は心臓病で亡くなる可能性が高いという。
●シワと動脈硬化の関係
老化の兆候のシンボルともいえる額のシワは、動脈硬化とは無関係ではない可能性が高くなった。
髪や爪、肌の構造に影響を与えるといわれるコラーゲンの変化や酸化ストレスは、動脈硬化とシワの形成いずれにも関連があるとされたためである。額にある血管は細いにもかかわらず血管のプラークの蓄積に敏感であり、額のシワが血液の状態の変化を示すこともありうるという。
●3200人を対象に、20年に及んだ調査研究
フランスのトゥールーズ・ユニヴェルシテール総合病院の指揮で行われた実験では、健康な32歳、42歳、52歳、62歳の合わせて3200人を対象に実施された。調査では、シワの深さによって0~3のポイントがつけられた。額のシワが全くないときは「0」、深いシワの数が多い人には「3」がつけられた。
20年に及んだこの調査中、自然死で233人が亡くなっている。死因はさまざまであったが、このうちの15.2%はシワのポイントが「2」から「3」と最も高く、「1」であった人は6%、「0」であった人は2.1%という結果が出た。
●深いシワが多い人は、心血管疾患で亡くなる確率が上昇
さまざまな死因とシワとの関連が分析された結果、シワのポイントが「1」であった場合、「0」の人よりも心血管疾患でなくなる確率がわずかに上がる。一方で、「2」から「3」の人は、「0」の10倍以上で心臓を患って亡くなる確率が高くなった。
研究者の一人ヨランド・エスキロール教授によると、今回の研究は額の深いシワというシンプルでわかりやすい事象を、マーカーとして調査の対象にした結果だという。額のシワを見るだけで、心血管疾患の可能性を読み取ることができれば、自覚症状のない患者を心臓病から救う可能性も将来的にゼロではない。
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