JAXA、9月打ち上げ「こうのとり」7号機 ミッションプレスキット公開

2018年7月27日 20:11

印刷

「こうのとり」7号機に搭載されるISS用リチウムイオンバッテリを取り付けた曝露パレット。(c) JAXA

「こうのとり」7号機に搭載されるISS用リチウムイオンバッテリを取り付けた曝露パレット。(c) JAXA[写真拡大]

■7号機は「こうのとり」過去最大の輸送量

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は25日、国際宇宙ステーション(ISS)への無人補給機である「こうのとり」7号機(HTV7)のミッション内容をまとめた「ミッションプレスキット」を公開した。

 今回、打ち上げられるこうのとり7号機では、「こうのとり」6号機(HTV6)に引き続き、ISSの運用になくなてはならないバッテリを一度に6台輸送する。

 また、これまで過去6度行われてきた「こうのとり」(HTV)の中でも最多、最大、最重量となるNASAとESAの大型実験ラック4台を輸送する。1台が大型の冷蔵庫ほどの大きさの実験ラックを運べるのは、補給を担う補給機4機の中でも「こうのとり」だけだ。

■9月11日「こうのとり」7号機打ち上げ

 9月11日、7時32分頃に打ち上げが予定されているこうのとり7号機は、世界でも4機しかないISSへの補給機の一つ(アメリカのドラゴン、シグナス。ロシアのプログレス。そして日本のこうのとり)として知られているが、その中でも特に、大型の船内貨物(実験ラック等)複数と、「きぼう」船外プラットフォームでの大型実験装置を同時に輸送できる補給能力に注目が集まっている。

 なにより打ち上げの成功率が群を抜いて高く、こうのとりに限っては打ち上げに失敗したことがない点でも信頼が厚い。

 前回、2016年12月9日に打ち上げられたこうのとり6号機では、ISSの命綱となる新電力『リチウムイオンバッテリ』の運搬を担い、2024年まで運用が延長されたISSの計画に貢献した。

 次に打ち上げられるこうのとり7号機は、小型回収カプセルや利用実験関連品に加え、搭乗員が生活するのに必要な生鮮食品や生活用品などを届ける。また、船外物資としてISS用リチウムイオンバッテリも運搬する。

 今回の打ち上げもこれまで同様、多くの人の期待と信頼を背負っての決行となる。ミッションプレスキットは、JAXAのホームページから閲覧することができるので、興味がある人は一度、閲覧してみてはいかがだろうか。

関連キーワード

関連記事