ネット通販のロコンドが好調、チヨダとABCマートも回復 靴小売り6月売上

2018年7月4日 08:23

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 靴の小売各社が6月の売上を発表し、インターネット通販のロコンドが前期比の4割増と好調だったほか、チヨダとエービーシー・マートが売上の回復を示していることが分かった。

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■チヨダは前期比マイナス続くも回復の兆し

 2日、「東京靴流通センター」「シュープラザ」などを展開するチヨダが、6月度速報を発表した。前年同月比で、既存店売上が4.9%減、客数が4.2%減、客単価が0.7%減、全店売上が3.5%減、客数が3.5%減、客単価が0.0%だった。

 2017年5月から14カ月連続で既存店売上・全店売上ともに前期比マイナスが続いているものの、4月(既存店売上:10.4%減、全店売上:9.0%減)、5月(同11.6%減、9.9%減)と比較してマイナス幅は縮小しており、回復の兆しがありそうだ。

 6月は、テーマ・ブランド毎に売場編成を見直している「グローバルブランドスニーカー」や、前半はレイン関連、後半はシャワーサンダルといった「夏季シーズン商品」が好調だった一方、「紳士の本革ビジネスシューズ」「婦人のカジュアルシューズ」などは伸び悩んだという。6月の新店は1店、退店は4店で店舗数は1,069店。

■ネット通販のロコンドは前期比4割増のハイペース

 2日、靴や衣料品を中心にインターネット通販サイトを運営するロコンドが、6月の月次報告を発表した。6月のEC受注高(速報値ベース、キャンセル・返品前)は11.7億円。EC事業全体の受注高成長率は前年同月比で45%増、その内、LOCONDO.jpの受注高成長率が52%増だった。

 EC受注高は、今期(2018年3月~19年2月)の最高となった5月の12.6億円には及ばないものの、4月(11.7億円)と同じ数字となり、継続して前期比4割増の高い伸びを続けている。

■エービーシー・マートは売上回復

 3日、「ABC-MART」「SNEAKER SELECT」などを展開するエービーシー・マートが、6月の月次概況を発表した。前年同月比で、既存店売上高が5.3%増、客数が3.3%増、客単価が1.9%増、全店売上高が5.8%増、客数が4.1%増、客単価が1.6%増だった。

 今期(2018年3月~19年2月)スタートの3月こそ好調(既存店売上高:6.9%増、全店売上高:7.9%増)だったものの、4月(同1.1%増、1.7%増)はプラス幅が縮小し、5月(同5.4%減、4.7%減)はマイナスに沈んでいたため、6月に入って回復した格好。気温が低めだったことから「サンダル」は低調だったが、降雨により「機能系の防水シューズ」が好調だったという。

 また「大阪北部地震の影響は軽微」としているものの、大阪北部地震で被災した37店舗は既存店売上の対象から除外。そのため、被災による特別損失などの影響が考えられるものの、被災店舗が本格稼働すれば、売上の上乗せにつながるかもしれない。なお、6月の開店は5店、閉店は3店で店舗数は966店。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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