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トヨタ・新型カローラスポーツ発売 可変ダインピングシステム コネクティッドサービス装備
トヨタ・カローラが12代目になった。欧州で新型「オーリス」と呼ばれているハッチバックスタイルだ。
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「カローラ スポーツ」と名付けられたそのスタイルは、50年余り前デビューした大衆車初代とは似ても似つかない進歩を見せている。すっかり欧州車となっているボディサイズは、全長4375mm×全幅1790mm×全高1460mmと当時のクラウンと間違える全幅である。
TNGA(Toyota New Global Architecture)で決められた共通の新プラットフォームは、室内床面を低く抑えることが出来るのだが、最近はワイド&ローのエクステリアは喜ばれず、ボディのウエストラインがそれほど下がっているとは思われない。全長でリア・オーバーハングが抑えられている現代風スタイリングで、それを「ずんぐりむっくり」と形容すると若者に怒られそうだが、せっかくの新プラットフォームで低重心化が図れるのにもったいないことだ。
■トヨタ・新型カローラスポーツでセールスポイントは2つ
(1) 可変ダインピングシステム「リニアソレノイド式AVS」
その1つはとてもオーソドックスな技術で、KYD製ダンパーだ。最近の操縦安定性と乗り心地を両立させるために新開発されたものだ。驚かされるのは、ダンパーオイルが「荷重がかかると固くなる」特性を持つそうなのだ。そうすると大きな力がかかったときには減推力が大きくなり、ロールやピッチングを防いでくれる。するとスプリングを柔らかくセッティング出来て、街乗りなどでの細かい凹凸を吸収して、乗り心地を良くしてくれる。
AVS(アダプティブ・バリアブル・サスペンション)機能を備え、なめらか・標準・スポーツの3つのモードを選ぶことが出来る。高級車には標準となっている走行モードを選ぶシステムが備わった。これで欧州車に負けない走行性能が備わったと見える。
(2) コネクティッドサービス
いよいよトヨタは、新型カローラスポーツで、新型クラウンと同時にコネクティッドサービス拡充するようだ。通信機器を標準で装備し、故障の時などはコールセンターからアドバイスを受けられるようだ。(eケア走行アドバイス)。また、車両の状態をセンサーでモニターしてスマートフォンで見る「eケアヘルスチェックレポート」などもある。そのほかにもオペレーターのサービスを直接受けられる仕組みもあるのだが、もっとも大切なサービスは「eケアヘルスチェックレポート」だ。
これは「第4次産業革命」につながる第一歩で、定期整備を不要とするところまで進歩発展させねばならないシステムだ。現状では「お遊び」に過ぎないが、トヨタはこれをモニターし、問題点を洗い出していくことになる。当面はディーラーサービスの向上に繋げていかないと、ディーラーの最大の利権(定期整備・車検整備)を失う方向性になってしまう。建設車両製造のコマツが実績を積んでいるので、いよいよ本格的に「第4次産業革命」にふさわしいシステム開発が始まるのであろう。
■パワートレインもTNGA
新型カローラスポーツは、1.8リッター直列4気筒ガソリンエンジン「最高出力72kw(98ps)/5200、最大トルク142Nm(14.5kgm)/3600」、モーター「最高出力 前53kw(72ps)/後5.3kw(7.2ps)、最大トルク 前163Nm(16.6kgm)後55Nm(5.6kgm)」のハイブリッド(HV)仕様と、1.2リッター直列4気筒直噴ターボエンジン(最高出力85kw(116ps)/5200~5600、最大トルク185Nm(18.9kgm)/1500~4000)のガソリンエンジン仕様。HVは、システム最高出力90kw(122ps)、JC08モード燃費34.2km/L。一方、1.2リッターターボガソリンエンジンは、FFが19.6km/L、4WDが17.2km/L。HV車には例の「電気式CVT」、ガソリンエンジンはCVTが組み合わされる。また、シフト時にエンジン回転と車輪の回転を合わせるインテリジェントマニュアルトランスミッション(iMT)の仕様が2018年8月に追加される。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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