学校のプログラミング教育応援プロジェクト、業界団体により発足

2018年6月14日 10:59

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「MakeCode×micro:bit 100プロジェクト」のロゴ。(画像: マイクロソフト)

「MakeCode×micro:bit 100プロジェクト」のロゴ。(画像: マイクロソフト)[写真拡大]

 日本マイクロソフトやインテル、富士通などが参画する業界団体「ウィンドウズ デジタルライフスタイル コンソーシアム(WDLC)」は13日、学校のプログラミング教育を応援するプロジェクトを開始すると発表。今後小中高の各学校で必修化もしくは拡充されるプログラミング教育において、教員と生徒双方をサポートする試みだ。

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 日本では本格的なICT教育導入に向けた動きが加速している。文部科学省発表の新学習指導要領によると2020年度には小学校でプログラミング教育が必修化、2021年度には中学校でプログラミング教育拡充、そして2022年度には高等学校でプログラミング教育が必修化されるという。

 つまりパソコンを活用した情報教育がさらに強化されるわけだが、生徒の家庭における教育の変化に対する認知はまだ十分ではない。また教育の現場においても指導方法などは未だ明確になっておらず、本格的な検証はこれからという段階だ。

 そこで発足されたのがWDLCの「MakeCode×micro:bit 100プロジェクト」である。このプロジェクトは「Microsoft MakeCode」と「micro:bit」を活用したプロジェクトとなっている。

 Microsoft MakeCodeはオープンソースのプログラミング学習環境であり、初心者でも気軽に始められるうえ、JavaScriptによるプログラミングへも切り替え可能。初等教育から高等教育までの各プログラミング教育に対応する。

 micro:bitはイギリスのBBCが開発した教育用マイコンボードだ。光や温度などに反応するセンサー類とLEDを内蔵しており、MakeCodeとの組み合わせにより小学生向けプログラミング教材となる。

 すでに1日、千葉大学教育学部附属小学校4年生の理科「電気のはたらき」授業にて、その2つを活かしたWDLC初のプログラミング教育授業が実施された。これを実際の教育現場でさらに活用してもらうのが「MakeCode×micro:bit 100プロジェクト」である。

 具体的にはプログラミング教育を迅速に取り入れたい小学校100校に対しmicro:bitを各20個、合計2,000個を無償で提供。WDLCが開発した授業案やサンプルコードを参考にしつつ、各小学校で独自の授業を行ってもらう。

 その授業の様子はWDLCへ実施報告書という形で提出してもらい、実践したプログラムコードと共に新たな授業案としてWDLC特設サイト上に公開する。そして提供された授業案は他の学校のケーススタディ、授業キットとして活用される、という仕組みだ。

 MakeCode×micro:bit 100プロジェクトは20日から公式サイトで募集を始める予定。(記事:小椋恒示・記事一覧を見る

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