日高屋は曜日配置の悪影響を抑えて好調続く 麺類チェーン5月売上

2018年6月6日 17:02

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 麺類を展開するチェーン各社が5月の売上を発表し、昨年と比較して土曜日が少ないことから伸び悩む企業が多い中で、日高屋を展開するハイデイ日高は客数の減少をわずかに留めて、好調な売上を続けていることが分かった。

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■幸楽苑は既存店・全店ともに不振が続く

 4日、幸楽苑などを展開する幸楽苑ホールディングスが5月の売上速報を発表した。前年同月比で、直営店既存店の売上高が94.6%、客数が95.1%、客単価が99.5%、直営店全店の売上高が97.1%、客数が94.3%、客単価が103.0%だった。

 既存店の客数・客単価は、前期(2017年4月~18年3月)末の3月から連続して前期比割れが続いている。昨年5月と比較して土曜日が1日少ないことから、曜日修正を行うと既存店前期比は売上96.7%、客数97.3%、客単価99.4%になるとのこと。しかしながら、それでも前期比割れには変わりない。さらに全店売上高の前期比割れも、今年に入ってから5カ月連続だ。5月の店舗数は540店(うち直営店が455店)。

■丸亀製麺は昨年の反動で前年割れ

 5日、丸亀製麺などを展開するトリドールが5月の月次売上を発表した。前年同月比で、丸亀製麺の既存店売上高が94.4%、客数が91.0%、客単価が103.8%、全業態の既存店売上高が94.4%、客数が91.0%、客単価が103.7%、全店売上高が100.1%だった。

 昨年4月下旬にテレビ番組で取り上げられた反動に加えて、「前半の土日の天候がよくなかったこと等により客数減を招いた」ことと、「曜日特性の影響が1.3%程度あった」と推測している。

■リンガーハットは主力の長崎ちゃんぽんが不振

 5日、「長崎ちゃんぽん リンガーハット」「とんかつ濱かつ」などを展開するリンガーハットが5月の月次情報を発表した。前年同月比で、既存店売上高が96.3%、客数が96.1%、客単価が100.3%、全店売上高が99.3%、客数が99.0%、客単価が100.3%だった。

 2018年2月から4月まで、3カ月間続いた既存店・全店売上高の前期比プラスが、5月で途切れた格好。既存店の内訳として、「リンガーハット」が売上高95.5%、客数95.6%、客単価99.9%、「濱かつ」が売上高99.4%、客数98.7%、客単価100.7%となっており、主力であるリンガーハットが不振だ。5月の出店と退店はともに4店で、店舗数は782店(リンガーハット:673店、濱かつ:103店、他:6店)。

■日高屋は客単価が好調

 5日、日高屋を展開するハイデイ日高が5月の売上高速報を発表した。前年同月比で、既存店売上高が103.2%、客数が99.0%、客単価が104.3%、全店売上高が105.8%、客数が101.5%、客単価が104.3%だった。

 前期に続いて、今期(2018年3月~19年2月)も好調な客単価に支えられて、既存店・全店の売上高前期比プラスが継続中。既存店の客数こそ、4月に続いて5月も前期比99.0%となったものの、幸楽苑(5月の既存店客数前期比:95.1%)、丸亀製麺(同91.0%)、リンガーハット(同96.1%)と比較して、落ち込みがわずかに留まっている部分に同社の底固さが伺える。5月の出店は3店、退店はなく、店舗数は415店。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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