キャンドゥは堅調 各社出店増は続く 100円ショップ4月売上

2018年5月11日 07:19

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 100円ショップを展開する各社が4月の売上を発表し、順調な新規出店が続いていることから、各社売上を伸ばしていることが分かった。

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■セリアは順調な新規出店で全店プラスを継続

 7日、全国で100円ショップを展開するセリアが、今期(2018年4月~19年3月)スタートとなる4月の月次売上高を発表した。前年同月比で、既存店売上高が98.8%、客数が99.7%、客単価が99.1%、全店売上高が106.3%だった。

 既存店客単価の前年割れは17年12月から、客数の前年割れは18年1月から続いており、既存店売上高も18年1月から4カ月連続前年割れとなっている。

 4月の出店は19店、退店は3店で月末店舗数は1,471店(他にFC店舗が51店、4月のFC店は出退店なし)。新規出店を継続しているため、全店売上高の前年比プラスが続いているものの、17年12月以降は10%未満の伸びに留まっている。直営店の出退店は、2015年度が出店124店、退店33店、16年度が出店140店、退店36店、17年度が出店150店、退店64店で、店の増加ペースとしては変わっていないものの、店舗数が増えたことで伸び率の鈍化につながっているようだ。

■ワッツも全店と全社プラスをキープ

 8日、100円ショップ「ワッツ」「シルク」をはじめ、雑貨店「ブォーナ・ビィータ」、ディスカウントショップ「リアル」などを全国で展開するワッツが、4月の月次売上高を発表した。前年同月比で、既存店売上高が99.5%、全店売上高が104.6%、全社売上高が107.5%だった(客単価、客数は発表なし)。

 今期(2017年9月~18年8月)の累計は、前期比で、既存店売上高が99.1%、全店売上高が103.3%、全社売上高が103.4%。100円ショップの既存店売上高が前年割れとなる月があるものの、全店もしくは他業態の店舗を合わせた全社としては、まずますの実績を残している。4月の出店は10店、退店は3店、4月末の店舗数は1,153店。

■キャンドゥは既存店全店ともに順調な売上

 10日、全国で100円ショップを展開するキャンドゥが、4月の月次売上高を発表した。前年同月比で、既存直営店売上高が100.0%、全社売上高が102.6%だった(客数、客単価は発表なし)。

 今期(2017年12月~18年11月)は、2月に既存直営店売上高が99.5%、全社売上高が99.7%と、ともに前年割れすることがあったものの、他の月は堅調な売上となり、累計で既存直営店売上高が100.8%、全社売上高が102.1%と堅調な実績を続けている。4月の出店は8店、退店はなく、4月末の店舗数は999店。

■フレッツ、百圓領事館の音通は減収減益

 10日、100円ショップ「フレッツ」「百圓領事館」のほか、食品スーパーやカラオケ事業などを展開する音通が決算を発表した。月次売上などは公表していないものの簡単に紹介しよう。2018年3月期の売上高が168億1600万円(前年比95.1%)、営業利益が3億1,800億円(同80.8%)、経常利益が2億7,200万円(同80.8%)、純利益が1億300万円(同73.2%)だった。

 100円ショップを含めた食料品・生活雑貨小売事業では、「店舗のスクラップ&ビルドならびにリニューアル」を進めたものの、リニューアル関連費用や人件費を中心に経費が増加。カラオケ事業は、「新製品の発売がなかったために販売売上が低調」だったという。スポーツ事業では、「スポーツジムJOYFIT24の出店を中心に事業の拡大」を進めた。

 今期予想は、売上高が169億円(前期比100.5%)、営業利益が3億2,500万円(同101.9%)、経常利益が2億7,300万円(同100.1%)、純利益が1億1,500万円(同110.8%)を見込んでいる。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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