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時代の流れが目薬の値を上げる
ロート製薬の「Vロートアクティブプレミアム」。(画像: ロート製薬の発表資料より)[写真拡大]
ロート製薬の調べによると2014年から16年にかけて、市販目薬市場は9%拡がった。そして特徴的なのが、目薬の中でも1000円以上のものが37%増と市場の伸びを牽引した点だ。その後も、このトレンドは継続しているという。
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近場の眼科医院に行った。目の具合が良くなくネットで検索したところ「白内障」の症状に似ていたからだ。幸い医師には「そこまでは至っていません」と言われホッとしたが、医師はこんなことも言った。「最近、高い値段の(市販)目薬が出ているようだが眼科に通った方が結局低コストで済むのですけどね」。市販目薬市場の変化(高価格化)を調べてみた。結果は、メーカーは時代に即した高値商品に注力しているという事実だった。具体的には次の様な具合である。
◆ロート:昨年9月に発売した「Vロートアクティブプレミアム」(希望小売価格、以下同様は1620円)は、「高齢化時代」に照準を合わせたもの。視覚低下機能の低下を防ぐビタミンAと、瞳細胞を活性化するタウリンを配合したもの。同社の1000円以上の目薬は、14年以降だけで4種類目。
◆参天製薬:昨年10月に売り出した「サンテ ボーティエ コンタクト(1620円)」は「女性の社会進出」をフォローする目的の、「代謝機能活発化」「ピント調整」などに配慮し「ビタミン6、12」などを配合したコンタクトレンズ用目薬。
◆ライオン:3月に販売を開始した「スマイルザメディカルA(1512円)」は「スマホ人口の急増」に着目した、「目の酷使⇒涙が瞳にとどまりにくくなる⇒角膜が傷つきやすくなる」を回避するための商品。
これまでの目薬は500円余が相場だった。昼休みや仕事後に漠然とは言わないが、「疲れを癒す」「かゆみをとる」「すっきり感を得る」ためにというのが主。先の眼科医の言葉を借りれば、「今後一段と眼科医泣かせの高級目薬が相次いでくる公算大」の様相である。時代の流れが、目薬を高値に誘導していく。(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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