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米中貿易摩擦と日本株の行方
記事提供元:フィスコ
*07:36JST 米中貿易摩擦と日本株の行方
トランプ米大統領は中国が米国の知的財産権を侵害していると認定し、中国製品に25%の追加関税を課すことを柱とする制裁措置を指示する大統領令に署名しました。制裁措置はすでに発動しています。トランプ米政権は保護主義的な通商政策への傾倒をさらに強めていますが、この動きはドル売り材料になるとの見方が依然として多いようです。米利上げ後もユーロ・ドルは下げ渋っており、米中貿易摩擦を警戒してユーロ買い・米ドル売りが活発になった場合、ドル・円の取引にも影響を与える可能性があると思われます。
国内では27日に行われることが決まった佐川前国税庁長官の国会での証人喚問は無視できないイベントになりそうです。財務省決済文書の改ざん問題は安倍政権の支持率低下の一因となっていることは否定できませんが、市場関係者の間からは「佐川氏の証人喚問を通じて政治不安がすみやかに払拭されない場合、株安・円高の流れは続くのではないか?」との声が聞かれています。
なお、米国による鉄鋼とアルミ製品への関税適用について、「安全保障上、重要な関係」とされている7つの国や地域(EUや韓国など)は当初対象外となりましたが、日本や中国に対しては適用されます。トランプ大統領は制裁措置発動を決める文書に署名した際、安倍首相について「偉大な男で、私の友人だ」と評しながらも「アメリカを利用してきた時代は終わりだ」と述べており、今後、貿易問題で日本に厳しい姿勢で臨むことが予想されます。トランプ大統領の発言を受けて外国人投資家がどのような反応を見せるのか、注目されます。《MK》
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