トルコリラの背景は?今週は上値の重い値動きに サンワード貿易の陳氏(三井智映子)

2018年3月22日 14:56

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記事提供元:フィスコ


*14:56JST トルコリラの背景は?今週は上値の重い値動きに サンワード貿易の陳氏(三井智映子)
皆さまこんにちは。フィスコマーケットレポーター三井智映子の「気になるレポート」です。 トルコリラの下落が気になっている方も多いのではないでしょうか。「くりっく365」上場以来の安値を更新したトルコリラのレポートを今回はご紹介します。

レポートではトルコリラ下落の背景について、『1月の経常収支は、71億米ドルの赤字で予想の69億米ドル赤字を下回った。ただ、前回の77億米ドルよりは改善した。また、1月の観光収入は前年同月と比較して1億2700万ドル増加し8億2200万ドルとなった』と伝えており、『シリア北西部アフリンを支配するクルド人勢力「人民防衛部隊(YPG)」へのトルコ軍による攻撃も懸念要因となった』と分析しています。

また、『高止まりしているインフレ率に対してトルコ中銀が利上げを実施しなかったこと、格付け会社ムーディズが格付けを「Ba1」から「Ba2」に格下げしたことに加え、国会でトルコ選挙法が改正されたことがトルコリラの下落要因になった』と解説しており、『市場はエルドアン大統領の再選を嫌気したということができるだろう』とみています。

そして今週の値動きの見通しについては、『高いインフレ率に対処するために利上げが必要なものの、エルドアン大統領が利下げを志向しており、トルコ中銀の政策に影響を与えて』いるとして、『今週は21日に米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げがほぼ確実視されており、米国とトルコの金利差縮小から、ドル買い・トルコリラ売りが優勢となる可能性』に言及し、『今週のトルコリラ円は、上値の重い展開が続くだろう』と結論づけています。

最後にレポートでは、『トルコと米国が対話を通じてシリア情勢をめぐる緊張関係を緩和させることもトルコリラの浮上には必要と見られている』とまとめています。参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の3月20日付「トルコリラ円、先週の動き・今週の予想」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

三井智映子の「気になるレポート」は各種レポートを三井智映子の見解で注目し、コメントしています。レポート発行人との見解とは異なる場合があります。詳細は発行人のレポートを御確認くださいませ。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子《DM》

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