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新種の藻類「ニセクロモズク」、瀬戸内海と東北で発見 神戸大学の研究
発見された新種、ニセクロモズク。(画像:神戸大学発表資料より)[写真拡大]
神戸大学内海域環境教育研究センターの川井浩史教授、羽生田岳昭助教、福井県立大学海洋生物資源学科の神谷充伸教授、藻類研究者の柴田健介氏らの研究グループは、従来は「クロモズク」と認識されていた藻類の一部に遺伝的に大きく異なる種が混じっていたことを突き止め、これを新種と同定した。「ニセクロモズク」の和名で登録される予定となっている。
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モズクといえば食用にもなるので比較的有名な種であるといえる。代表的なモズクは褐藻綱ナガマツモ目モズク科の海藻で、イトモズクとも言い、学名はNemacystus decipiens。
この他に食用に流通しているモズクだけであと2種類ある。ひとつはシオミドロ目ナガマツモ科オキナワモズク属(すなわち、モズク科には属さない)「オキナワモズク(沖縄もずく)、学名:Cladosiphon okamuranus)」。これは茶色で柔らかく太い。
もう一つはシオミドロ目ナガマツモ科クロモズク属の「入善モズク(クロモズク、黒もずく、学名:Sauvageaugloia ikomae)」。これは富山湾で獲れる。
以上のことから分かるように、おそらく見た目の類似性の問題からと思われるが、モズクという語彙そのものはモズク科もしくはナガマツモ科の海藻の総称である。
さて、ニセクロモズクであるが、見た目がかなりクロモズクに似ているため、これまで区別されてこなかったわけであるが、よく調べると遺伝的に遠く、また形態上もわずかながら違いはあるため、別種であることは疑いないとのことである。
この新種はおそらくクロモズク属Sauvageaugloiaではなく新属新種と扱うべきではないかとの声もあるが、それも含め今後のさらなる研究が必要であるとのことだ。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る)
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