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「花粉を水に変えるマスク」に疑問の声多数
最近、「花粉を水に変える」という効能をうたったマスクが販売されているが、これに対し各所で疑問の声が出ている(伊藤剛氏のTweet、NATROM氏のTweet、Togetterまとめ)。
詳細は不明だが、このマスクには光触媒反応を利用してタンパク質を分解する機能があり、それによって「花粉を水に変える」という。
光触媒については科学的に検証が行われており、酸化還元作用や超親水作用があることが発見されている。また、この効果を利用した汚れの付きにくいガラスや、酸化還元作用を利用した抗菌・脱臭機能を持つ素材などは実際に実用化されており、効果も確認されている。ただしエネルギー効率は悪いため、酸化還元作用によってタンパク質の分解を行うことは理論上は可能だが、それを実際に行うには大量の強い光が必要になるとされる(東京大学による光触媒の解説)。
五本木クリニック院長ブログによると、酸化チタンや銀、ハイドロキシアパタイトなどを使った複合光触媒物質シートを含むコヨリを鼻に詰めることで、12人中11人で花粉症の諸症状を軽減する効果が見られたという論文があるそうだ。しかしこの論文では比較条件が適切でなく、これだけで花粉症に効果があると言うのは難しいという。さらに、この論文の著者は「花粉を水に変えるマスク」を販売している会社の経営者だそうだ。
「水商売ウォッチング」などニセ科学に対する批判で知られる山形大学・ 天羽准教授もこの論文について「研究論文としてはお粗末この上ない」とし、根拠がないと批判している(花粉を水に変えるマスクに飛びついてはいけない)。
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