Microsoft、Windows 10 Sのモード化を明言

2018年3月9日 23:42

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記事提供元:スラド

headless曰く、 Windows 10 Sが来年には独立したエディションではなくなり、各エディションの「モード」として提供されるようになることをMicrosoftのジョー・ベルフィオーレ氏が明言している(ベルフィオーレ氏のツイートNeowinVergeBetaNews)。

 この発言はK-12(幼稚園~高等学校)向けモバイルPC出荷台数に関するFuturesourceの発表を受けたWindows Experience Blogの記事で、Windows 10 Sへの言及がないというTwitterでの指摘に回答したものだ。ベルフィオーレ氏はWindows 10 Sが「モード」になると明言したうえで、言及しなくても何の問題もないと述べている。2月に実施されたBug Bashでは、Windows 10 Home/Pro/Enterpriseを「Windows 10 Sモード」で実行するというクエストが見つかっている。Windows 10 S SKUが廃止され「Sモード」として提供されるとも報じられていたが、Microsoft側からの発表は今回が初めてだ。

 ちなみにFuturesourceの調査によると、米国でのK-12モバイルPC市場は成長が鈍っており、2017年第4四半期は前年比1%の成長にとどまったが、300ドル未満の価格帯では前年比6%の成長がみられたという。FuturesourceではMicrosoftとOEMが教育機関向けの低価格Windowsデバイスを投入したことが大きいと分析している。ただし、米国のK-12市場ではChrome OSのシェアが59.6%と高く、全世界のK-12学校に納入されたChromebookのうち、87%を米国が占めているそうだ。iPadは2017年第2四半期に四半期単位で過去最高となる100万台以上が納入されたが、第4四半期には前年割れしたとのこと。

 全世界のK-12市場ではWindowsが47.5%を占めるものの、アジア太平洋地域ではいくつかの国や自治体によるプロジェクトでAndroidタブレットが選択され、Windowsにプレッシャーを与えているという。Chromebookは米国以外でもカナダや北欧、オーストララシアなどで成長しており、2017年に全世界のK-12学校へ納入されたモバイルPCのOSではChrome OSが31.3%を占めるとのことだ。

 追記(by headless): ベルフィオーレ氏は7日、Windows 10の次の大型更新で「Sモード」が利用可能になることを正式に発表した。Windows 10 Sは昨年5月の発表以来20機種以上に採用されて好評だが、名称が少しわかりにくいとのフィードバックが寄せられていたという。独立したエディションからモードへの変更はこのフィードバックを受けたもので、今後数か月のうちにSモードを有効にしたWindows 10 Home/Pro PCが購入可能になるほか、企業ユーザーはSモードを有効にしたWindows 10 Enterpriseを展開できるようになるそうだ。多くのユーザーがSモードのメリットを享受すると予想する一方で、通常モードに変更したい場合はエディションにかかわらず無償で切り替えることが可能になるとのこと。Sモードへの切り替えオプションが提供されるかどうかについては言及されていない(Windows Experience Blogの記事)。

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