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ニッポン株式会社の株価形成は意外と合理的~残余利益モデル~ ~eワラントジャーナル(馬渕磨理子)
*16:51JST ニッポン株式会社の株価形成は意外と合理的~残余利益モデル~ ~eワラントジャーナル(馬渕磨理子)
こんにちは、フィスコマーケットレポーター馬渕磨理子の「eワラントジャーナルの気になるレポート」です。
eワラント証券のコラムで「残余利益モデル」について興味深い記事を見つけましたのでご紹介いたします。
株価の水準を評価するには色々な分析方法がありますよね。より良い判断を下すためには、どんな分析方法が必要なのか気になるところです。
日経平均株価が26年ぶりの高値になったことで「過熱ぎみではないか?バブルではないか?」と懸念する声も一部にあります。しかし、同コラムによると『いま(2017年12月)はまだバブルといえる状態ではない。2017年12月中旬時点での株価水準は、現在から1~2年先の企業業績の予想をP/Eレシオ16.7倍(益回り6%)で織り込んでおり、ファンダメンタルズを反映した概ね妥当な水準』だと述べています。
ただ、『株価の水準を評価するには、たんに過去の株価チャートの動きだけからは判断できません。またP/EレシオやP/Bレシオなど単純な株価尺度だけでも足りないし、ファンダメンタルズを考慮するといってもROEだけでもダメ』ですよね。それでは株価形成の一つの側面しか見ていないことになりますので、より良い判断を下すためには、これらを総合した理論的な分析フレームワークが必要なようです。
同コラムによると『現在もっとも一般的な株価評価モデルは「残余利益モデル」』だとのこと。残余利益モデルとは、企業が株主のために資本コストを上回って想像した利益を示す指標のことです。同コラムでは、『資本コストの代理変数として益回り(E/P)を用いて、バブル崩壊後の90年代から今日までのTOPIX』を数値化してグラフで示しています。グラフの横軸には『残余利益(日経新聞の月末時点での来期予想ベース)、縦軸にB/Pレシオ(同、実績ベース)』を、それぞれ過去12ヶ月移動平均で表示しています。そこで、面白いことが分かります。『株式市場がバブル気味のときは右下の領域に、お先真っ暗のときは左上の領域に』位置する傾向があります。最近の2017年10月末の点は『過去28年間の歴史的な足取りのなかに位置づけてみると、中間的な領域にあり、バブル的状態にはない』ことがわかります。
なお、上記の記事の詳細は、eワラント証券が運営している「eワラントジャーナル」の12月20日付のコラム「ニッポン株式会社の株価形成は意外と合理的」にまとめられています。
馬渕磨理子の「気になるレポート」は各種レポートを馬渕磨理子の見解で注目し、コメントしています。レポート発行人との見解とは異なる場合がありますので、ご留意くださいませ。
フィスコマーケットレポーター 馬渕磨理子《DM》
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