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NEC、東南アジアとアメリカを結ぶ大容量光海底ケーブルの建設完了
光海底ケーブル「SEA-US」ルート図(画像: NECの発表資料より)[写真拡大]
NECは22日、2015年3月より進められてきた東南アジアとアメリカ本土を結ぶ大容量光海底ケーブル「Southeast Asia-United States Cable System(SEA-US)」の建設を完了したと発表した。総延長距離は約1万5,000kmとなる。
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SEA-USは、フィリピンのダバオ、インドネシアのマナドからグアム、ハワイを通りアメリカ本土カリフォルニア州のヘモサ・ビーチに至る。毎秒100Gbpsという最新の光波長多重伝送方式に対応しており、最大容量毎秒20Tbpsの伝送が可能だ。
これらの地域を直接結ぶケーブルの提供は、成長を続ける東南アジア経済とアメリカの間で増加が予想される通信需要への対応に寄与するとみられる。なお、建設が完了したケーブルはアメリカのRAM Telecom International社が主導するグローバル通信事業者6社から成るコンソーシアムに引き渡された。
海底ケーブルは画像や文章、声などの情報を伝えるための手段として世界中で活用されており、その通信速度は衛星を経由する通信より速い。さらに、伝達できる情報の量も通信衛星の1,000倍以上となっている。
海底ケーブルには、海の底に沈める以上とてつもない圧力がかかる。また陸上と同じく海底には山や谷のような巨大な凹凸があり、時には海溝にも這わせなくてはならない。海の深さに合わせた調整も求められるケーブルの製造、設置には高い技術が必要となる。
NECは、この海底ケーブルシステム事業を過去40年以上にわたり手掛けてきた。特に日本を含むアジア・太平洋地域に強みをもつトップベンダーだ。敷設した距離はSEA-USをはじめ地球6周分のべ25万kmを超える。
陸上に設置する光伝送端局装置、光海底中継器、光海底ケーブルなどの製造から海洋調査やルート設計、光海底ケーブルシステムの据付および敷設工事、訓練から引渡試験まで、全てを提供できる。
ちなみに、今回ケーブルのNEC担当部分の製造を担当したのはNECの子会社であるOCC。日本で唯一、深海8,000mの水圧にも耐えられる光海底ケーブルを製造可能な会社だ。(記事:小椋恒示・記事一覧を見る)
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