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ドル安円高の背景と短期的な見通し~108円処の攻防~、SMBC日興証券(花田浩菜)
*12:41JST ドル安円高の背景と短期的な見通し~108円処の攻防~、SMBC日興証券(花田浩菜)
こんにちは、フィスコリサーチレポーター花田浩菜の「SMBC日興証券の気になるレポート」です。
ドル円は7月のはじめに1ドル114円を付けて以来、円高方向への推移が続いていますね。9/8付けの「主要通貨デイリー」では、ドル円の短期的な見通しについて考察していますのでご紹介します。
同レポートではまず、『ドラギECB総裁は昨日のECB理事会後の記者会見で、大方の予想通り量的緩和(QE)見直しの議論に着手したことを明らかにし、来年以降の政策方針を10月にも決定する意向を示した。通貨ユーロについては「政策目標ではないが中期インフレ見通しに極めて重要」とした上で「最近の為替相場の変動は監視が必要」と発言。ユーロ高への警戒姿勢を示したが、市場は懸念された程のけん制姿勢ではないと受け止めてユーロ買いで反応した』と、7日のイベントと市場の反応について伝えています。
ユーロ買いによるユーロ高ドル安は、ドル円でのドル安に影響を及ぼしました。ただ、それ以上に米金利(10年物)の大幅低下の影響が大きかったようです。レポートでは続けて、『米金利は一時2.03%と昨年11月10日以来の水準まで低下。この日は独金利の低下に引っ張られたが、別の要因として、米国の政治・政策への懸念も意識された可能性があろう』と分析しています。共和党所属のトランプ大統領が民主党案を支持したことに一部共和党員が反発し、政策実現に疑念が再度浮上したことなどが背景にありそうです。ただ、こうした懸念がある一方で、『米国景気が好調推移を続ける中での2%近辺の金利水準には違和感が強い。米金利の低下余地は小さく、先行きはむしろ金利上昇方向への水準修正が期待されよう』としています。
ドル円は8日の未明に一時108.05円まで下落しました。レポートでは、『チャート的には108円処を明確に割り込むとドル安が加速する恐れがあるが、108円台前半ではドル押し目買い需要が強く、一定の下値抵抗力も窺える』として、『108円処を割り込まずに値固めができればドル反発が期待されよう』と見ています。ただ、9日の北朝鮮の建国記念日が控えていることから、地政学リスクに依然として注意する必要があるようです。今後の見通しについては、『短期的には108円処の攻防、同水準を維持できるかがチャート上の重要なポイントとなる』とまとめています。
詳しくは9/8付けの「主要通貨デイリー」をご覧になってみてください。
また、面白いレポートを発見したらご紹介しますね。
花田浩菜の「気になるレポート」は各種レポートを花田浩菜の見解で注目し、コメントしています。レポート発行人との見解とは異なる場合があります。詳細は発行人のレポートを御確認くださいませ。
フィスコリサーチレポーター花田浩菜《DM》
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