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ホンダ新型「N-BOX」発表!安全装備充実で拡販図る でも”軽のホンダ”にはならないで
新型「N-BOX」。(写真: 本田技研工業の発表資料より)[写真拡大]
ホンダが、主力の軽自動車「N-BOX」を全面改良して9月1日に発売した。N-BOX初代は、2011年12月の発売だが、これまで年度別の新車販売台数で4回もトップを飾る大ヒット商品である。軽自動車の需要が高まる中、安全装備を充実させて、さらに需要喚起するネライだ。
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■軽自動車販売の動向
自動車の年間の国内需要は、780万台ほどあった1990年あたりから大方下がり続け、近年は500万台の前後で推移している。その中で、軽自動車の比率は10%ほどから30%前後まで上がってきている。
2017年上半期(1月~6月)の軽自動車新車販売台数をみても、前年比7.6%増の97万4292台で、3年ぶりのプラス。6月だけみても、3年3か月ぶりに全ブランドがプラスになり、前年同月比21.5%増の16万1726台で3カ月連続での2ケタ増となっっている。自動車全体の年間国内需要に対する比率が、ここ数年30%を下っていたが、また30%近くまで回復する勢いかもしれない。
その中でホンダも、軽自動車、しかも売れ筋筆頭の「N-BOX」の装備を充実させて、販売を加速するネライであろう。消費者の関心は安全装備であるから、軽自動車シェア1位、2位をいくダイハツやスズキに劣らず「ホンダセンシング」を付けていくのは、販売戦略として当然である。
■国内でのブランドイメージに懸念
しかし、ここ近年ホンダに対するブランドイメージが、若者を中心に「軽とミニバン」のメーカーになってしまっているようだ。そういわれてみると、創業者である本田宗一郎を知っている年代の我々でも、ホンダのイメージは日本の企業というより、外国の企業になってしまった感がある。
ホンダと言えば、NSXやS2000などスポーツカーのイメージは強いのだが、今国内に心躍るようなホンダのスポーツカーは出ていない。つい最近も、ホンダUKが新型NSX100台を完売したことをニュースが伝えていたが、1990年に初代NSXが発売されたころの興奮はない。しかも、新型NSXの電動格納機能のないサイドミラーには、日本のことを考えていないホンダに落胆したものだ。新型シビックを見てもアメリカのにおいが濃厚で、文字通り、どこか遠い国の話に聞こえてしまうのがもの悲しい。日本国内でも、ブランドイメージ戦略をもう少し考えてほしいものである。少なくとも、新型シビックには期待している。
しかし、軽自動車「N-BOX」も日本の暮らしに欠かせないものになっているのは事実。これからの販売台数の推移が楽しみである。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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