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ソフトバンクとノキア、次世代通信5G商用化に向け実証実験
ソフトバンクとノキアソリューションズ&ネットワークスは14日、4.5GHz帯を使った5Gの商用サービス開始に向け、実証実験に関する契約を結んだと発表。より高速かつ快適な通信環境を提供するため、2020年のサービス導入を目指し、新たに実験を行う意思を示した。
ソフトバンクは2016年8月に、5G向け候補周波数帯の実験局免許を取得。すでに5G要素技術を実装した装置を用いて、超高速のブロードバンド通信、超低遅延通信などの検証を進めている。今回の契約後は、空間分割技術をさらに商用ネットワークに近い環境に適用していく。
また、ソフトバンクはZTEコーポレーションとも4.5GHz帯を用いた都市部での5G実証実験に関する契約を結んでいる。同社とは、有力な5Gの要素技術であり、現時点で東京の繁華街などに導入されている「Massive MIMO」の実績に基づき、ともに実証実験や検証を新規に実施する予定。
1980年代に1G、つまり第1世代の移動電話が登場してから30年以上が経ち、通信速度は当時の1万倍以上にもなった。ポケベルなどで利用された第2世代、2000年以降高速データ通信を可能にした第3世代の普及を経て、現在の第4世代、4Gに至るまで、技術は絶え間なく進化してきた。
だが、2020年になれば通信回線のデータ利用量は2010年の1,000倍以上に増えるとも予測されており、そのためネットワークのさらなる大容量化や超高速通信の実現、低遅延化が急がれている。加えて、IoTの普及による多様な機器との接続を考慮すれば、同時多接続を可能にする強固な回線の整備も必要だ。
5Gでのサービス体制確立は、現状の4G、100Mbpsクラスの高速通信環境を、10Gbpsを超える超高速通信環境へと変える可能性がある。そして、低コストかつ低消費電力で、圧倒的なネットワークシステムを構築できる。
2020年に控える東京オリンピック・パラリンピックは、それをPRする絶好の舞台でもある。実用化に向けた取り組みは、まだまだ勢いを増しそうだ。(記事:小椋恒示・記事一覧を見る)
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