北朝鮮リスクとトランプ米大統領の発言を要チェック! 住信SBIネット銀行(三井智映子)

2017年8月15日 18:49

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記事提供元:フィスコ


*18:49JST 北朝鮮リスクとトランプ米大統領の発言を要チェック! 住信SBIネット銀行(三井智映子)
こんにちは。フィスコマーケットレポーター三井智映子の「住信SBIネット銀行の気になるレポート」です。

先週は、世界的に夏休み入りし市場参加者が減少している中、米国と北朝鮮の威嚇の応酬がヒートアップしました。「北朝鮮が核弾頭をミサイル搭載可能な水準にまで小型化に成功した」と判断する米当局の分析が報じられると、トランプ米大統領は「世界が目にしたことのないような炎と怒りに直面することになる」とけん制。これに対して北朝鮮人民軍戦略軍はトランプ政権の威嚇を非難し、グアム島周辺への包囲射撃を断行する作戦案を報道しました。為替市場ではリスク回避的な円買いで円高ドル安が進行しています。

さて、今週の注目ポイントはどこなのでしょうか?「ウィークリーレポート」では『15日に豪RBA理事会、17日の深夜に米FOMC、そして17日の夕方にECB理事会それぞれの前回会合の議事要旨が公表されます』ということで、議事要旨に注目していきましょう。議事要旨は会議後に報告として議事録をまとめたものですのでチェックしておきたいですね。

さらにレポートでは、『特にFRBでは、年内の追加利上げに対してインフレ期待の伸び悩みを理由にした否定的な見解が目立ち始めていますが、一方で、9月のFOMCでバランスシートの縮小開始が適切との発言も多く聞かれるようになっています』と伝えています。

また、『RBAの豪ドル安を好感する考え方が今後も継続されるのかが注目され、ECBでは緩和縮小について具体的な発言があったのかなど、各国中央銀行の今後の方針が確認されることで注目となっています』と分析されています。

そして、引き続き北朝鮮を巡る地政学リスクにも目を光らせるべきでしょう。レポートでは『現状、北朝鮮問題の緊迫化による市場への影響は一過性ではないかとの声も聞かれます。ただし、この時期は例年夏休みで閑散とした市場となるため、突発的な北朝鮮問題の報道から乱高下する可能性もあるため注意が必要です。また、先日のトランプ米大統領の発言が、7月のICBM(大陸間弾道ミサイル)発射実験を行った直後よりも日・韓株式市場へのインパクトは大きかったとの話もあるため、トランプ米大統領の北朝鮮問題に対する対応、発言にも要注意です』と考察しています。米国と北朝鮮が軍事衝突すれば株価が大きく下落する可能性もありますので注意したいところです。

最後に、今週の主な経済指標・イベントとして下記が予定されています。

15日
豪:豪準備銀行(RBA)金融政策会合議事録要旨
独:4-6月期GDP
英:7月消費者物価指数、7月小売売上高
米:7月NY連銀製造業景気指数、7月輸入物価指数、7月輸出物価指数、7月小売売上高、6月企業在庫

16日
英:7月失業率
欧州:4-6月期GDP
米:7月住宅着工件数、建設許可件数、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨

17日
NZ:4-6月期生産者物価指数
日:7月 貿易収支
豪:7月失業率
英:7月小売売上高指数
欧州:6月貿易収支、7月消費者物価指数、欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨
米:8/12新規失業保険申請件数、8月フィラデルフィア連銀製造業景気指数、7月鉱工業生産、7月設備稼働率、7月景気先行指標総合指数

18日
独:7月生産者物価指数
欧州:6月 経常収支、6月建設支出
加:7月消費者物価指数、7月コア消費者物価指数、
米:8月ミシガン大学消費者態度指数

14日に内閣府が発表した2017年4~6月期のGDP1次速報は、物価変動の影響を除いた実質(季節調整値)で前期比1.0%増と6期連続のプラスと市場予想を大きく上振れしました。このように市場予想とともに経済指標は押さえておきたいですね。

上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「ウィークリーレポート」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子《DM》

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