バイナリーオプションアプリを禁止にするため にAppleとGoogleに接触

2017年8月4日 07:55

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記事提供元:フィスコ


*07:55JST バイナリーオプションアプリを禁止にするため にAppleとGoogleに接触

取締官はAppleが既にすべてのバイナリーオプションのアプリをiOSAppStoreから取り除くことを約束したと伝えた。
オーストラリア証券投資委員会(ASIC)はオーストラリアの国民からバイナリーオプションを遮断することに尽力してきた。今年の三月に取締官は登録のされてない個人や団体によって、330のアプリがオーストラリアの国民に供給されていたことを指摘した。
アプリの種類は3つのグループに分けることができる。そのうちの3分の2は、バイナリーオプションのファシリテーション取引によるものである。25%のものは取引のにおけるトレードシグナルなどを配信するものであり、残りはブローカー紹介をするIBのものである。
オーストラリアの取締官はアプリを所持している個人や団体は懸念材料であることを強調している。
ASICの委員であるCathieArmour氏は次のように語った。「投資家たちは派手な広告や強引な販売に引っかからないように用心深く注意することを忠告しておく。投資家たちは金融サービスの提供者が、どんな方法で金融サービスが提供されるかに関わらず、彼らがそのサービス提供者が適切にASICに登録されているのか、もしくは承認されているのかを確認する必要がある。」
アプリの説明には潜在的な投資家たちをバイナリーオプション取引に誘い込むように惑わすような記載がある。バイナリーオプションの提供者が使用する多数の広告のキャッチコピーはApple社のAppStoreとGooglePlay上で幅広く普及されていると思われる。
全てのアプリの内約80%は免責事項を全く記載していなかった、さらにブローカー紹介アプリではエンドユーザーに対しての保証制度の仕組みが公表されていなかった。

■ASICはApple社のAppStore禁止の引き金を引いたのか?

ASICのバイナリーオプションの開発者と発売者の取り締まりについて詳しく述べられている公式に発表された書類の中で、取締者はいくつかのアプリは単にデータの収集に使用されていたにすぎないことを強調した。見込みのある顧客たちの詳細情報は後に呼び出され、販売戦略に使われることになっていた。
330個のアプリで個人情報が収集された後、ASICはApple社とGoogle社に連絡を取り、これらのアプリの禁止を依頼した。Tech界の二大巨人はASICの調査に非常に協力的で、対象のアプリを各々のアプリストアから削除した。
Apple社は最近アプリの開発者へのガイドラインを変更したばかりであり、バイナリーオプション取引の仲介を行うアプリはApple社のAppStoreでは承認が下りないと述べた。
▽参考
Apple社がAppStoreでのバイナリーオプションアプリを禁止
「テクノロジーが誰に寄って提供し、誰が制御しているかを隠せる時代において、買い手の注意はそれほど重要ではなかった。もし何か実現するには都合が良すぎることがあるとしたら、おそらくそれはそうなのである。」とArmour氏は述べた。
ASICは更に、バイナリーオプションの提供者は製品の値段も操作していることを強調した。アプリストア上の評価にあるコメントによると、ユーザーたちはデモモードで簡単に資金を得る機会があるが、アカウントを開設するとすべての金額は無くなっているという具合に騙されていた。(出典:FinanceMagnates)

■エムトレの視点

バイナリー・オプションの規制は着々と進んでいる。バイナリー・オプション自体が問題なのではなく、バイナリー・オプション界隈にあくどい業者が多すぎるのである。FXのおいてもASICの規制の中に、ASIC登録業者は日本在住社の口座開設を行うことができない、と言うものがある。いかにASIC登録業者が日本顧客から正当にも不正にも資金を搾取し、日本の金融庁から規制がかかっているのかがわかる。自国民及び自国の海外流出を阻止するために、各国の規制当局が、“いかがわしい”取引及び業者を排除するよう求めるのは当然のことだ。バイナリー・オプションは残念ながら、今後数少ない業者のみ行うこととなり、これのみではビジネスとして成り立たなくなる可能性が見込まれる。


【ニュース提供・エムトレ】《FA》

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