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NYの視点:トランプトレード再燃も、米ジョージア州下院選共和党勝利で
*08:09JST NYの視点:トランプトレード再燃も、米ジョージア州下院選共和党勝利で
2018年の中間選挙に向けた指針として注目されていた米ジョージア州下院補選の決選投票で、共和党のハンデル候補が勝利、共和党議席を守った。ジョージア州アトランタ近郊では連邦議会下院の、与党・共和党の議員がトランプ政権の厚生長官に就任したことにともない、現地時間の20日朝(日本時間20日夜)から補欠選挙の投票が行われた。この選挙区は40年近くにわたって共和党が議席を占めてきたが、ロシア疑惑の高まりなどでトランプ大統領の支持率が低下、思わぬ接戦となった。
トランプ米大統領就任後、今回の選挙は共和党、民主党の強さをはかる目安として注目が集まった。また、投じられた選挙資金が民主党候補に3100万ドル、共和党候補に2300万ドンが費やされ、下院選挙として米国の歴史上で、最も高額となったことでも注目された。
調査によるとメディア90%近くがトランプ大統領に関するネガティブ報道を繰り返している。これは歴代大統領の中でも最高。同時に、大統領の支持率も下降する中でも、結果は民主党が共和党支持基盤の強さを覆せないことを証明した。同日実施された南部サウスカロライナ州の下院5区補欠選では、共和党のラルフ・ノーマン候補が民主党のアーチー・パーネル候補に勝利。同選挙区はやはり共和党の地盤とされる。今年実施されたカンザス、モンタナ両州の下院補欠選でも僅差で共和党が勝利。センチメントを変えたかった民主党にとっては大きな敗北なった。同時に、共和党地盤のジョージア州選挙での接戦は共和党にも警告を与えた。
トランプ大統領に対する一種の「信任投票」と高い関心が寄せられた選挙での共和党の勝利は、政府がヘルスケア、税制改革といったトランプアジェンダをスムースに遂行することを可能にさせると考えられている。アジェンダ実施に向けて、敗北した民主党も歩み寄りを見せることが期待される。上院は早くて明日にも共和党のヘルスケア案を提示、7月4日の休暇前、早くて来週にも採決を実行すると期待されている。トランプ政権は、税制改革を年内に実行する意向。逆に、万が一、トランプ政権が掲げているアジェンダを実現できなかった場合には、必然的に支持者も共和党不支持にまわることになる。《HT》
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