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岳南電車、廃車となった機関車「ED403」1台を売り出す
売り出されたED403。現品1台限りである。(写真:岳南電車発表資料より)[写真拡大]
静岡県富士市で鉄道事業を営む岳南電車は、廃車済みの電気機関車「ED403」を希望者に販売する、と発表した。価格は応相談、送料は購入者負担。
販売される機関車を含むED40形は、松本電気鉄道(現アルピコ)が1965年から製造していたもの。販売される車両は、1966年製造で、製造所は日本車両、重量40トン。
1970年代初頭に岳南鉄道(現岳南電車)が購入し、貨物輸送に使っていたが、2015年3月31日をもって廃車。現在は岳南富士岡駅に展示中とのことである。ちなみに、岳南富士岡駅は、静岡県富士市富士岡にある。
正直なところまったく聞いたことのない名前であったので、岳南電車について調べてみたのだが、静岡県の、富士山を望む風光明媚な一帯を走る、営業距離9.2キロメートルという、小さな私鉄であるらしい。
ただ、その鉄道領域全域が2014年度の「日本夜景遺産」に選ばれるなど、観光資源としての評価は高いようである。
岳南電車は、吉原駅という駅でJR東海道本線と連絡している。東海道新幹線とは、地図上で路線が交差する場所はあるが、もちろん相互の連絡はない。
ところで、筆者の私的な思い出話ではあるが、本件と関係なくもない話をさせていただく。筆者の郷里の、実家と同じ町内会に、恐らくはこれと同じような経緯で入手されたものと思われる、廃車となった機関車の現物を庭に飾っている粋人がいた。
その家の方の話によると、車両本体の値段よりも、輸送料と、それから庭に車体を飾るための基部を作る工事費用の方が圧倒的に高かったということである。これを読んで購入を検討される方、もしおられるのならば、この一事はゆめお忘れにならないよう、ご警告申し上げる。
本件のお問い合わせは岳南電車株式会社、電話番号0545-53-5111。電話受付は平日の9時~17時とのことである。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る)
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