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わずか20センチの水深でも溺れる! 浴室での子どもの事故を防ごう
消費者庁は、家庭の浴槽で子どもが溺れたという報告が医療機関より寄せられているとして、注意喚起を出した。親が洗髪のために1分ほど目を離した隙に起こったといい、過去にも類似の事例が数多く報告されている。わずか20センチの水深での事故例もある。[写真拡大]
消費者庁は、家庭の浴槽で子どもが溺れたという報告が医療機関より寄せられているとして、「子ども安全メールfrom消費者庁」にて注意喚起を出した。親が洗髪のために1分ほど目を離した隙に起こったといい、過去にも類似の事例が数多く報告されている。
家庭における子どもの死亡事故は、意外と多く発生している。中でも浴室での溺死が高い割合を占めており、1~4歳児の家庭における事故死の約3割を占めている(厚生労働省「平成25年人口動態統計月報年計(概数)の概況」より)前出の事故は2歳の幼児で水深は50センチ程度、親がすぐに人工呼吸などの処置を行って救急搬送したというが、20センチ程度の水深でも事故が報告されている。
「親と子供が一緒に入浴中、深さ20cmほどの浴槽に子供を立たせていた。少し目を離した隙に、倒れてうつ伏せになっていた。その後、少しぼーっとした状態でけいれんがあった。」(2歳)
「親と入浴中、子供は浴槽の中で座って遊んでいた。水深27cm。親が髪を洗い、2分後に浴槽を見たら子供が仰向けに横たわっていた。すぐ引き上げたが、目は閉じ、呼び掛けに応じず、手足は脱力していた。」(1歳)
「入浴中、子供を浴槽に立たせて、保護者は洗濯物の処理のため子供から離れた。保護者が20秒後に戻ると子供がうつぶせになって湯船に浮かんで頭まで沈み、顔色不良だった。」(1歳)
統計によると、2010年~14年の5年間で、4歳以下の子ども86人が家庭の浴槽で溺れて亡くなっている(厚生労働省「人口動態統計」の死亡表から、発生場所が家庭、かつ外因が「浴槽内での溺死及び溺水」の件数を消費者庁が集計したもの)。これを受け、消費者庁は「入浴している子どもからは絶対に目を離さないで」と注意喚起している。兄弟だけでの入浴や、親が抱きかかえて居眠りした際の発生も報告されているため、これらの行為も控えるべきだろう。
また、東京消防庁も「STOP! 子どもの『おぼれ』」と題した文書で注意を呼びかけている。万が一、子どもが溺れて意識や呼吸がなくなった時は、心臓マッサージと人工呼吸による救命措置をすすめている。いざという時のために、子どものいる家庭は予習しておくと良いかもしれない。さらに、入浴中以外でも注意は必要だ。親が目を離した隙に子どもが浴室に入り込んで溺れた、という事例もある。幼い子どもが一人で浴室に入れないようにしておく、などの予防策が大事だ。(編集担当:久保田雄城)
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