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三井智映子と学ぶ「資産運用のABC」~あなたは“お金のデザイン”ができていますか?~抑えておきたい経済指標(雇用統計)
*10:12JST 三井智映子と学ぶ「資産運用のABC」~あなたは“お金のデザイン”ができていますか?~抑えておきたい経済指標(雇用統計)
こんにちは、フィスコリサーチレポーターの三井智映子です。
資産運用の基礎知識を一緒に学んでいきましょうというこの連載、
今回は前回に続いて二つ目の経済指標のお話をしていきたいと思います。
今回は米国の経済指標で最も注目度が高い「雇用統計」についてお伝えしたいと思います。
雇用統計とは、米国の労働省が毎月発表する雇用情勢を調べた景気関連の経済指標のことです。米国では雇用が重視されているので、そのぶんとても注目度が高くなっています。米国は移民が増えているのでどんどん雇用も増えているのですね。
雇用統計は原則毎月第1金曜日に発表され、これは日本の時間に直すと、夏時間では日本時間午後9時半、冬時間では日本時間午後10時半に発表されることになります。2月は冬時間なので午後10時半に発表されました。
雇用統計では、失業率、非農業部門就業者数、建設業就業者数、製造業就業者数、小売業就業者数、金融機関就業者数、週労働時間、平均時給などの10数項目の数字が発表されます。しかし、全部チェックしなくても大丈夫!
チェックしてほしいのは、非農業部門雇用者数と失業率、そして最近注目されている時給の伸び率です。
○非農業部門雇用者数
非農業部門に属する事業所の給与支払い帳簿を基に集計されたもので、全米の約1/3を網羅していると言われています。簡単にいうと農業以外の仕事をしている雇用者の数の移り変わりです。農業に従事している人はあまり転職しないのでは…ということで省かれているようですよ。雇用者数が多い方が景気はいいと判断されます。
○失業率
失業者を労働力人口(失業者と就業者の合計)で割ったもので約6万の世帯が調査対象となっています。5%でほぼ完全雇用といわれており、低ければ低いほど良いと判断できます。最近は5%より低い状況が続いています。
○時給の伸び率
今まさに米国の経済の強さを表しているといえます。最近は非農業部門雇用者数が安定しており失業率もほぼ完全雇用…となると何で判断するの??となっており、時給の伸び率が注目されているというというわけです。
非農業部門雇用者数や失業率、時給の伸び率は事前に予想が出ます。
そしてその予想より良かったか悪かったかが重要となります。
予想より悪い結果だった場合、
簡単にいうと「思ったよりよくなかったなー、期待外れだったなー」ということになり、「アメリカの景気が思ったより成長してないから米国株とかドルを売っておこう」となります。
難しくいうと、「米国の雇用情勢や景気の先行きに対する不透明感から、リスクオフの株売り、円買いが優勢になる」ことになります。
逆に、予想より良い結果が出れば、「思ったよりよかった!」となり、改善基調が継続していると見なされ、米国株やドルが買われると考えられます。
雇用統計前は、内容を見極めたいとの考えから、様子見ムードになることも多いわけです。また、雇用統計後は為替などが急激に動くことも多いので、機会があればドル円などのチャートをぜひ見てみてください。
なお、労働省が発表される雇用統計よりちょっと早く発表される民間調査のADP全米雇用報告は、雇用統計の先行指標とされており、こちらもチェックしてみてください。
雇用統計は米国の金融政策に直結するため、その後の金融市場の方向性を形成するものとなります。そのため、雇用統計の結果を受けて、折に触れて自分の資産のポートフォリオを組み替えていく必要性も出てきます。お金のデザイン社が開発した資産運用サービス「THEO」は、ロボアドバイザーが定期的にリバランスを行い、最適なポートフォリオを維持していくものであって、このような市場環境の変化に対して強みを発揮するサービスといえるでしょう。
三井智映子と学ぶ「資産運用のABC」は、資産運用の基礎を三井智映子の見解でコメントしています。
フィスコリサーチレポーター三井智映子《KS》
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