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「超福祉」という言葉知ってますか?渋谷の街でカッコいい福祉機器展
ヤマハ発動機が「超福祉展」に出展した、体を優しくくるむ「衣」から発想した、電動アシスト技術を搭載したコンセプトモデル「05GEN」。12日の土曜日はハチ公前広場で試乗もできる[写真拡大]
「もし渋谷が100人の街だったら、23.3人が高齢者、5.8人は障害を抱えた人、5.2人はLGBT、3.9人は未就学児童を連れた親で、2.5人はベビーカーを押す人……略……こうしたマイノリティたちの存在を……」というリードで始まる「超福祉の日常を体験しよう展(Super Welfare Expo)」と題するイベントが、渋谷の街で11月8日から14日まで開催されている。第2回目の開催となる今回は、渋谷ヒカリエを本会場に、従来の福祉の枠を超えた幅広い分野のプレゼンテーターが登壇。毎日異なるテーマでセッションが開催される。
特定非営利活動法人ピープルデザイン研究所が提唱する「超福祉」という概念は、従来型の弱者救済を念頭に置いただけの「福祉」ではなく、ヒトの“意識”や“心”をバリアフリー化することにフォーカスした考え方。従来型の「福祉」には“かわいそうなヒト(マイナスの立場)”を助けて“普通の生活を過ごせるヒト(ゼロレベルに引き上げる)”という考え方だ。が、一方の「超福祉」は、そもそもヒトは全員が“ゼロの立場”にあり、社会は“違いのあるヒトの集合”だとし、障害者が健常者から観て“カッコいいヒト”に見える未来を目指す概念だ。
イベントでは、さまざまなワークショップが開催され、今年のシンポジウムは超福祉とタイムアウト東京とのコラボレーションとなった。同イベントは2回目を迎えて「多様性な価値観を認め合う社会を実現する」という趣旨・思いは、加速度的に共感と広がりを見せている。
超福祉展シンポジウムでは、「Beyond Diversity」と題して、科学やテクノロジーの進歩によりさらに拡張していく世界について、何が可能になるのか。そこにはどんな課題が予想されるのか。5つのセッションを通じて、この先にある未来を考える。会期中、ヒカリエ会場のほか、12日の土曜日には宮下公園とハチ公前広場を会場に福祉機器試乗会やトークイベントが開催される。
渋谷ヒカリエの「超福祉アイテム」規格展示会場には、ハイテク満載の福祉機器が展示され、ダイヤ工業のシンプルな構造だが、高い機能と操作性を実現した対向3指の電動義手や、グッドデザイン大賞を受賞したWHILL社の4輪駆動の電動車椅子などが注目をあびていた。
このイベントに、ヤマハ発動機は、電動アシスト技術を搭載したコンセプトモデル「05GEN」を展示している。「05GEN」は、体を優しくくるむ「衣」から発想した電動アシスト技術搭載の3輪モビリティで、ちょっとした外出に最適な乗り物の形を提案するものである。開放感のあるルーフとコンパクトなボディにより、周りの人と触れ合える距離感を保ちつつ、小雨や強い日差しから搭乗者を守り、超福祉アイテムとして外出をサポートする。
このモデルは、建築家の伊東豊雄氏の大三島(愛媛県今治市)での“島づくり”の活動に賛同したヤマハ発動機が、これまで制作してきた多くのモビリティが目指してきた、速さや走行距離を求めた“効率的な移動”から敢えて離れ、生活圏内や旅先での短い距離をゆっくりと移動する「人と人、人と場所の縁を結ぶ」モビリティとしてデザインしたコンセプトモデルだ。
11月12日の土曜日には、ハチ公前広場でトークセッションやヤマハ発動機のモビリティ展示を行うとともに、試乗会を開催する。電動アシスト技術搭載の3輪モビリティ「05GEN」に加え、電動4輪モビリティのコンセプトモデルで“動く縁側”をコンセプトに開発した、デザインコンセプト試作機「06GEN 」の試乗もできる。(編集担当:吉田恒)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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