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NYの視点:米10月雇用統計では製造業回復の兆し、12月利上げを覆す可能性は低い
*07:40JST NYの視点:米10月雇用統計では製造業回復の兆し、12月利上げを覆す可能性は低い
米国労働省による米雇用統計発表を控えて注目されていた10月ISM非製造業指数における雇用は53.1と、9月の57.2から低下した。ただ、50台を5か月連続で保ち、活動の拡大継続を示した。米国経済において消費が7割を占めるため同指数の雇用項目には度々注目が集まる。さらに、米国経済に占める割合はわずかだが、今まで足かせとなってきた製造業に回復の兆しも見られる。米ISM製造業指数の雇用は52.9と4カ月ぶりに50台を回復。2015年6月来で最高となった。
労働省が発表する雇用統計の先行指標の中でも最も相関関係が強いとされる民間部門の雇用者数をあらわす米国のADP全米雇用統計の10月分は前月比+14.7万人と、市場予想を下回り5月来の最小の伸びに留まった。米雇用統計で市場エコノミストは失業率が4.9%(9月5.0%)へ低下、非農業部門雇用者数が前月比+17.5万人と、9月+15.6万人から伸びが拡大すると見ている。米国の労働市場は完全雇用にすでに達した可能性もありADPが示唆するように、予想を下回る可能性もある。
しかし、雇用が減少にでもならない限り、12月の利上げ軌道を覆す可能性は低いと考える。ただ、米国大統領選挙が短期的な成長見通しリスクとなり、大統領選挙終了まではドル・円は100円から105円のレンジを抜けることは困難。選挙後は不透明感が払拭し一段とドルが上昇する可能性がある。
■10月雇用統計の先行指標
・米・ADP全米雇用統計:前月比+14.7万人(予想:+16.5万人、8月:+20.2万人←+15.4万人)
・米ISM製造業指数雇用:52.9(9月49.7)
・米ISM非製造業指数雇用:53.1(9月57.2)、5か月連続の50台)
・NY連銀製造業景況指数
現状
雇用:−4.7(9月−14.3)
週平均就業時間:−10.4(9月−11.6)
6か月予想
雇用:+9.4(9月+7.1)
週平均就業時間:+4.7(9月−9.82)
・フィラデルフィア連銀製造業景況指数
現状
雇用:−4.0(9月−5.3、6ヶ月平均‐7.5)
週平均就業時間:−2.2(9月−11.7、6か月平均−9.5)
6か月先
雇用:25.9(9月24.9、6か月平均16.6)
週平均就業時間:15.7(9月9.8、6か月平均13.1)
・リッチモンド連銀製造業景況指数
現状
雇用:3(9月−13)
週平均就業時間:−3(9月1)
賃金::18(9月13)
6か月先
雇用:20(9月3)
週平均就業時間:6(9月10)
賃金:29(9月32)
・消費者信頼感指数
雇用(現状)
十分:24.3(9月27.9、前年同月22.7)
不十分:53.6(9月50.1、52.7)
困難:22.1(9月22.3、24.6)
雇用(6か月先予想)
増加:13.1(9月15.7、前年同月14.4)
減少:17.0(9月18.1、前年同月16.6)
不変:69.9(9月66.2、前年同月69.0)
所得(6か月先予想)
増加:17.5(9月17.5、前年同月18.1)
減少:9.8(9月10.4、前年同月10.5)
不変:72.7(9月72.1、前年同月71.4)
・失業保険申請件数
件数(前週比) 4週平均 継続受給者数
10/29/16 265,000(+7,000) 257,750 n/a
10/22/16 258,000(-3,000) 253,000 2,026,000
10/15/16 261,000(+14,000) 252,000 2,040,000
10/08/16 247,000(+1,000) 249,500 2,054,000
10/01/16 246,000(-8,000) 252,750 2,050,000
09/24/16 254,000(+3,000) 256,000 2,062,000
09/17/16 251,000(-9,000) 258,250 2,064,000
09/10/16 260,000(+1,000) 260,750 2,108,000
09/03/16 259,000(-4,000) 261,250 2,149,000
■市場予想
失業率:4.9%(9月5.0%)
非農業部門雇用者数:前月比+17.5万人(9月+15.6万人)
民間部門雇用者数:前月比+17万人(9月+16.7万人)
平均時給:前月比予想+0.3%(9月+0.2%)《NO》
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