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“IKEAに居座る中国人”、社会問題の縮図
*16:49JST “IKEAに居座る中国人”、社会問題の縮図
中国では、北欧風家具販売チェーンIKEAの広い店舗内に置かれたソファやレストランに中国人が居座る様子が度々報じられ、「迷惑だ」とする批判の声が上がっている。最近では上海市内の店舗が居座り行為に歯止めをかけようと張り紙を出し、この問題が再び注目を集めた。こうした中、ニュースサイトの中国新聞網は19日、「“IKEAに居座る中国人”は社会の縮図であり、ソファで眠りこける会社員や仲間たちと語り合って長い時間を過ごす高齢者にも、それぞれの理由がある」と指摘する記事を掲載した。
記事では、北京市内のIKEA店舗に「会社がある日にはだいたい毎日、昼寝をしに来ている」というOLの例を紹介。毎日夜遅くまで残業をし、疲れすぎているため、ここで20~30分間でも昼寝をしないと体がもたないというのだ。同記事は中国で仕事や生活のストレスのため不眠状態となった成人の割合が38.2%に上るとのデータを挙げながら、OLの行為に一定の理解を示した。
また、上海市内の店舗にあるレストランでは毎週火曜と水曜に大勢の高齢者がお茶や食べ物を持参して集まり、居座っているという。店側は「食事をご注文の上、席にお着き下さい」との張り紙を出したが、これには周囲から「迷惑なので当然だ」との声が上がる一方で、「高齢者はほかに集まる場所がないのだから、多めに見るべきだ」といった同情的な意見も上がった。
IKEAは低収入の若者たちのデートの場所にもなっている。キッチン用品などが安く買えるほか、レストランではドリンクが2人民元(約30円)、ホットドッグが5人民元ほどで楽しめるため、「街中でデートをするよりも安上がり」なのだという。麦可思研究院によると、中国の大学新卒者の初任給は2015年度で3726人民元(就職半年後の時点)と、物価水準のわりに低いという。
【亜州IR】《ZN》
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