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NHK、問われる「受信料」の在り方、見合った『放送』
NHK経営委員会の石原進委員長が「インターネット配信にもお金がかかる。『公共放送』を維持していくには何らかの形で『受信料を頂くのは当然必要』になる」と語った[写真拡大]
「ワンセグも受信料を頂くことを主張している」(NHK・籾井勝人会長定例記者会見で)。さいたま地裁がワンセグ付き携帯電話について受信料を払う必要がないとしたことに控訴している。東京高裁がどう判断するのか。
籾井会長も「どういう判断になるのか、その結果として、次のステップが決まってくる」とする。
さいたま地裁がワンセグ付き携帯電話は受信料を払う必要がないとしたのは「携帯電話の所持は放送法上の受信機設置にあたらない」との判断。
一方、NHKは「ワンセグ機能付きの携帯電話やカーナビを所有していれば、受信料を支払う義務が生じる」と主張する。
そんな中、13日、新たに『ネット視聴にも受信料』が提起された。NHK経営委員会の石原進委員長が「インターネット配信にもお金がかかる。『公共放送』を維持していくには何らかの形で『受信料を頂くのは当然必要』になる」と語った。
パソコンやスマートフォンでの視聴が本格化すれば、石原委員長の発言が現実に動き出すようだ。
高市早苗総務大臣は16日の記者会見で、NHKのネット配信に対する受信料の在り方については「総務省として、現時点でネット視聴に受信料を課すといった方向性や方針は何ら決めていない」と答えた。
その一方で「放送を巡る諸課題に関する検討会の第一次取りまとめでは、インターネット活用業務の財源の在り方について、受信料制度の中での位置づけも含め検討していくことが必要とされている。引き続き検討会で議論を行っていただく」と答え、何らかの形で受信料が発生する可能性は高いとみられる。
ワンセグ付き携帯電話にも受信料契約に、ネット上では「スクランブルをかけられるのに、押し売り状態だ」「見る、見ない、選択できるようにしてほしい」「水道・ガスは払わなければとめられる。それと同じでいいじゃないか」「NHKの放送を見ない人にまで、見ている人と同等の負担を強いるな」「NHKも止められたら困るくらいの番組をつくってくださいな」「ニュース以外放送無くてもよい」など、受信料の在り方への不満や番組編成を含めた問題指摘が相次いでいる。
高市総務大臣は「放送を巡る視聴環境の変化を踏まえながら、受信料制度を含めた今後の公共放送の在り方について、ネット配信を含めた業務・受信料・経営の三位一体で改革を進めていくことが必要と考えている」と記者団に答えた。
国民にとって情報入手の方法は今や多岐にわたっている。NHKが公共放送として存在し続けるなら、時代の変化に則したものになるよう、その存在価値を発揮するステージがどこなのか、スポンサーや広告代理店の圧力に左右されず、中立公正・不偏不党の視点で、政治に鋭く切り込む番組づくりや日々の報道にこそ、最も期待されている部分があるのではないか。
受信料を考えるベースには「公共放送の在り方」について、NHK自ら日々の報道、番組の中で示し続けていくことが大事だろう。「NHKも止められたら困るくらいの番組をつくってくださいな」。こんな声があることを受け止めるべきだろう。そこから取り組む方向性がみえてくるのではないか。「受信料」という「負担金」に相応しい番組づくり、報道での切り込みこそ、受信料に理解を得られる道だろう。(編集担当:森高龍二)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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