年内米利上げは依然として流動的か

2016年9月12日 17:10

印刷

記事提供元:フィスコ


*17:10JST 年内米利上げは依然として流動的か
 ボストン地区連銀のローゼングレン総裁は9日、「FRBが利上げを待ち過ぎれば米経済は一段のリスクに直面する」と指摘し、早期利上げを支持するような見解を表明した。ただし、ローゼングレン総裁は9月利上げが必要であると明言していないことやタルーロFRB理事が米CNBCとの会見で「利上げに踏み切る前に、インフレが2%レベルに向けて加速している証拠を見極めたい」と話していることから、金利先物市場で9月利上げを織り込む確率は高まっていない。

 年内利上げの確率は9日時点で50%を超えているものの、9月利上げの確率は20%台にとどまっているもようだ。また、市場関係者の間からは「年内利上げが70-80%程度織り込まれる状況にならない場合、FRBは利上げに踏み切れない」との声が聞かれている。9日の株安は9月利上げの可能性を打ち消したとの見方も出ているが、金融市場のボラティリティーが大幅に上昇した場合、年内利上げは流動的になるとみられる。《MK》

関連記事