受動喫煙の肺がんリスクは約1.3倍

2016年8月31日 10:07

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各がん種と喫煙の関連性(国立がん研究センター発表資料より)

各がん種と喫煙の関連性(国立がん研究センター発表資料より)[写真拡大]

 国立がん研究センターは31日、受動喫煙と肺がんとの関連について複数の論文を統合、解析した結果、受動喫煙のある人はない人に比べて肺がんになるリスクが約1.3倍になると発表した。

 この研究成果から、同センターは受動喫煙における肺がんのリスク評価を「ほぼ確実」から「確実」に上げた。これに伴い、がん予防法のガイドラインである「日本人のためのがん予防法」において、他人のたばこの煙を「できるだけ避ける」から「避ける」への修正を行うことを提示する。

 受動喫煙でなく能動喫煙と肺がんの関連は明らかで、肺がんで死亡したうち男性で70%、女性で20%で罹患した原因が喫煙だと考えられている。また、喫煙は肺がん以外のがんとの関連も明らかで、がんの死亡のうち男性で40%、女性で5%は喫煙が原因と考えられている。(記事:阪木朱玲・記事一覧を見る

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