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NYの視点:米国、年内の利上げ確率が小幅上昇
*07:18JST NYの視点:米国、年内の利上げ確率が小幅上昇
米労働省が発表した6月生産者物価指数(PPI)は前月比+0.5%と、低下予想に反して5月+0.4%から上昇、昨年5月以降ほぼ1年ぶりの高水準となった。前年比でも+0.3%と、5月-0.1%からプラスに転じ2014年12月来で最高。また、燃料や食品を除いたコアPPIは、前月比+0.4%と、市場予想+0.1%を上回り1月来で最高となったほか、前年比でも+1.3%と低下予想に反し5月+1.2%から上昇、2月来で最高となった。
米連邦準備制度理事会(FRB)が7月26−27日に開催する連邦公開市場委員会(FOMC)の材料となる米地区連銀経済報告(ベージュブック)で、物価圧力は依然弱いがほとんどの地区で上方圧力が指摘された。また、英国の国民投票で欧州連合(EU)離脱が勝利したあと1日までに行われた調査結果にもかかわらず経済の見通しは「楽観的」との結果。
FOMCメンバーは米6月雇用統計の結果を受けて、4月、5月の弱い雇用は一過性であり米国労働市場の基調が転換したわけではないことを確認することができた。さらに、BREXIT(英国EU離脱)による経済や金融市場への影響も現状では秩序のあるものにとどまっている。加えて、6月生産者物価指数(PPI)の上昇を受けて、再び年内の利上げ見通しに自信を回復したようだ。ほとんどのメンバーは米国経済がリセッションに陥るとは予想していない。
2016年のFOMC投票権は有せず中立派として知られるアトランタ連銀のロックハート総裁は、「年内1回、おそらく2回の利上げも想像できる」と強気な発言。タカ派として知られ2016年の投票権を有するジョージ米カンザスシティー地区連銀総裁は、過剰に長期間過剰に低い金利を維持することはリスクを生むと警告した。金利先物市場でも年内の利上げ確率が上昇傾向にありドルの支援材料となる。《NO》
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