大日本印刷、スイスの紙容器メーカーSIG社と協業―日本市場で新形状の飲料用紙容器

2016年7月4日 12:37

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大日本印刷が協業するSIG社の口栓付き紙容器製品「Combidome(コンビドーム)」(大日本印刷の発表資料より)

大日本印刷が協業するSIG社の口栓付き紙容器製品「Combidome(コンビドーム)」(大日本印刷の発表資料より)[写真拡大]

  • 大日本印刷が協業するSIG社の口栓付き紙容器製品「Combifit(コンビフィット)」(大日本印刷の発表資料より)

 大日本印刷(DNP)は4日、スイスの紙容器メーカーSIG Combibloc Groupと日本市場の飲料・食品用紙容器事業で協業することに合意したと発表した。日本国内でSIG社の飲料・食品用紙容器と充填システムを販売し、紙容器の市場活性化を図るという。

 同社によると、SIG社は飲料カートンを欧州で最初に製造したメーカー。口栓付きの「Combidome(コンビドーム)」や「Combifit(コンビフィット)」など、形状に特長のあるパッケージ製品を保有しており、製品の種類は、形態・容量・開封方法を合わせると約300種に上るという。2015年の時点で従業員数は5000人(40カ国)で、年間約310億カートン(牛乳、乳飲料、ジュースなどの清涼飲料、食品等)を販売しており、年間の売上高は17億2,000万ユーロ(約1,964億円)。

 SIGの充填システム「ドリンクスプラス(drinksplus)」は、飲料に果物、野菜、シリアル、ゼリーなどの小型固形物を入れる事もできるのが特徴で、アジアでは中国、韓国で広く採用されているという。大日本印刷は、こうした固形物充填システムを組み合わせた紙容器製品の提供を通じて、日本の消費者に新たな価値を持つパッケージを提供できる可能性があるとしている。両社は6月から販売促進活動と事業推進に向けた準備を開始し、2017年春の販売開始を目指すという。

 国内の飲料向け液体紙容器は、上部が三角の屋根のようなゲーブルトップ型と、全体が四角いレンガ型が主流。大日本印刷は、形状の独自性に乏しく、商品の差別化が難しいことが課題になっているとしている。

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