DIYブームの後押しならず 15年の主要電動工具の販売台数は前年比3%減に

2016年3月10日 11:42

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記事提供元:エコノミックニュース

 GfKジャパンは、全国のホームセンターにおける主要電動工具の販売動向を発表した。それによると、2015年の主要電動工具販売は数量ベースでは前年比3%減となるも、金額ベースでは同1%増となった。税抜き平均価格が前年から4%上昇し、金額規模の成長につながったとしている。

 主要電動工具販売の8割を占める電動ドライバーは、数量前年比4%減、金額前年比1%増となった。電動ドライバーのタイプ別数量構成比では、ネジ締めのみができるドライバーが22%、ネジ締めと穴あけができるドリルドライバーが39%、回転方向に衝撃を与えることでより強力にネジ締めができるインパクトドライバーが36%、振動ドリルドライバーが2%を占めた。構成比は少ないが、振動ドリルドライバーは唯一、数量、金額共に前年からプラス成長となった。電動ドライバーを電源タイプに分けてみると、主流はコードレスタイプで過半を占めるが、この中でもリチウムイオン電池を搭載したモデルの販売伸長が目立った。

 リチウムイオン電池搭載モデルは他充電池タイプに比べ平均価格が2.2倍高いが、軽量でパワーがあり、かつ、電池の持ちが良いことが支持されている。コードレス電動ドライバーにおけるリチウムイオン電池搭載モデルの数量構成比は、前年から3%ポイント増加し60%を占めた。

 他の電動工具でもリチウムイオン電池搭載モデルの販売は伸びており、木材や金属の切断に使う丸ノコやジグソー、木材や金属の研磨に使用するサンダーでも構成比が増加したという。

 リチウムイオン電池搭載モデルの販売増に伴い、コードレス製品に使用する電池パックの販売も数量ベースで前年比13%増、金額ベースで同23%増と伸長した。電池パックにおけるリチウムイオン電池の構成比は数量・金額共に前年から9%ポイント増加した。電池容量別数量構成比をみると、電動工具だけでなく園芸用品やコードレスクリーナ等でも使える大容量モデルが前年から9%ポイント拡大したとしている。

 電動工具の買い替え需要は底堅いとみられる。IKEAなどの組み立て家具が一定の認知と支持を得ていることや、既製品では満足せず、自分らしい生活スタイルを目指す層が拡大していることが後押しとなっている。また、「DIY女子」のメディア露出の増加もユーザーのすそ野拡大に役立っているとみられる。電動ドライバーでは、ピンク系のモデルの販売数量が前年の2.3倍に増えた。主要メーカーのカタログでも初心者やDIY女子を意識した丁寧な用具解説が多くみられた。DIYブームで興味を持った消費者にいかに興味を持たせ続けるかが今後の市場拡大のカギを握るとしている。(編集担当:慶尾六郎)

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